名家の次期当主に溺愛されています (ページ6)

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。゜+゜。〇-Episode1：運命の出会い-〇。゜+゜。ページ6

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数日後…

近衛家の応接間

真斗「沙耶、本当にごめん！！」

沙耶に向かって、土下座をする真斗

沙耶「な、何を言って…」

今日は真斗の18歳の誕生日で、お祝いと婚約についての話し合いをするために近衛家に来た

しかし、顔を合わせた途端…急に真斗が土下座をしてきた

優子「沙耶ちゃん、もしかして何も聞いてない…？」

雅彦「本当、沙耶ちゃんには申し訳ないことになってしまったんだ…」

沙耶「…」

土下座をする真斗と、その後ろで涙ぐむ母親の優子と申し訳なさそうな表情の父親の雅彦

近衛家は和風の旅館のような大きめのお屋敷

庭から聞こえる水の流れる音と、ししおどしの音が響く中…広い座敷の応接間の空気は緊張感に満ちていた

沙耶「あの、いったいどういうこと…？」

真斗「実は…沙耶との婚約を破棄しないといけない状況になったんだ…」

沙耶「えっ…」

突然の告白に、沙耶の表情は固まる

雅彦「実はね…近衛グループと飛鳥メイクコンサルタントが事業提携を結ぶことになったんだ。その話を聞きつけた千香子さんが…真斗の婚約者を沙耶ちゃんではなく、妹の玲奈ちゃんに変えてほしいとお願いしてきてね…」

優子「最初は私と雅彦さんは反対したのよ。でも…千香子さんの押しが強すぎて、断れなかったのよ…」

沙耶「…」

まさか、こんなところにまで千香子と玲奈が介入してくるとは思っていなかった

婚約破棄という展開など、考えてもいなかった

優子「『玲奈には、飛鳥家の血が入っている。会社の会長である父の直結の孫にあたる玲奈が真斗くんのお嫁になる方が、今後のお互いのためになるだろう』って…。既に、真斗と玲奈ちゃんの婚約の話は…会長にも伝わってるらしいの」

雅彦「ここで無理に断ったりすれば、事業提携の件もどうなってしまうか分からない。会社の今後のためにも、この話を断ることは出来なかったんだ…」

沙耶「…」

沙耶は何も言えず、ただ近衛夫婦の言い訳を聞くしかない…

そして、真斗も何も言ってこない…

雅彦「本当に、沙耶ちゃんには申し訳ないと思ってるよ。今日を楽しみにしていただろうと思う」

優子「こんなことになってしまって…本当にごめんなさいね…」

沙耶「いえ…。仕方ない…ですよね」

真斗「沙耶…」

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