標的447 ページ7
「んだと!!」
恭弥さんの一言で激昂する獄寺さんに山本そんはまーまーと宥める。
「落ち着け獄寺。どの道今までの経験上、ヒバリからは簡単には逃げられっこねーよ。嵐が吹こうと雨が降ろうとな」
そう山本さんは言うと自身のVGを軽く掴み、雨燕小次郎を出した。
「だったら出来るこたぁ限られてくんだろ?」
小次郎は山本さんの人差し指に止まると可愛らしくピイっと鳴く。ホラッと言われ獄寺さんは何かに気付いたようだ。はっと目を見開く獄寺さんに山本さんはニッと笑みを浮かべる。
「ちっ、くだらねー。言っておくが全っ然乗り気じゃねーからな!ったくおめーには付き合ってらんねーぜ、単細胞が!!」
「今日は生き物の名がよく出るのな」
あははと笑ってみせる山本さんにもう一度舌打ちをする獄寺さんは嵐猫瓜を召喚し、形態変化させる。
ついにやる気を見せた獄寺さんに恭弥さんは不敵な笑みを浮かべた。
「やっとやる気になったね」
「こんなのイラつくがやるしかねーんだよっ。果てな!!」
獄寺さんは導火線のないダイナマイトを投げる。それに気付いた恭弥さんは警戒するがボムっという破裂音と共に煙幕が立ち上った。
「山本!!」
「あいよ!!」
ダッと駆け出す二人に恭弥さんは「ふざけているのかい」と問う。
「僕から逃げられるとでも?」
トンファーに搭載されている鎖が伸び獄寺さん達を襲う。しかし、獄寺さん達は避けたり、自身の武器で防いだりして恭弥さんの攻撃が当たることはない。
……とここでふとした違和感。逃げる彼らを追いかける恭弥さんだったがその動きが鈍いのだ。追いつくどころか、引き離されていくことに疑問を感じ首を傾げていると風さんが口を開く。
「やられましたね雲雀恭弥。空を見なさい」
風さんの一言で空を見上げると雨燕が雨を降らしてきた。
「この雨は獄寺隼人の煙幕に紛れて山本武の“雨燕”が降らせたもの。そして雨の炎に含まれる雨属性の“鎮静”の力によって貴方の動きを鈍化させられた」
ああ、なるほど。それで恭弥さんの動きが鈍くなったのか。
「あの二人、なかなかやりますね」
ふふっと笑う風さんに恭弥さんに鋭い眼光を向けた。それにひっと悲鳴を上げると恭弥さんはため息をつき、自身の武器を仕舞う。
『戦闘終了』
と同時に自身の時計がけたたましく鳴り響いた。
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