標的445 ページ5
「か、会ちょ……」
「タマ!いつまでもモタモタしてないで早く行きな!!」
お父さんとやり合いながら叫ぶお姉ちゃん。彼女の持つトンファーとお父さんの拳がぶつかり合う。
どちらも私にとって大切な存在だ。だけど敵同士である今、そんなことは言っていられない。
お父さんの方を見るとお姉ちゃんに夢中になっているいるのか、こちらを見る様子はない。行くなら今だ。
……でも。
「お、お父さんの強さがわからない今、会長さん一人にしておくわけにはいきませんっ!!」
「僕は大丈夫。殺すつもりでかかるから!!」
それはそれで複雑だ。微妙な顔付きをしているとお父さんはニヤリと笑った。
「んじゃ、オレも殺る気でかからねーとな!」
「ふん!随分となめられたものだね。いつまでも余裕ぶっこいてると痛い目に見るよ!!」
ほらタマ、行け!!
荒々しく放たれる言葉に促されるまま、私は唇を噛み締めて恭弥さんがいるであろう裏庭へと向かった。
***
裏庭に着くとそこはなんとも言えない光景だった。項垂れる笹川先輩を叱咤する獄寺さんとそれを宥める山本さん、戦闘モードの恭弥さんに木の上から傍観する風さん。
はっきり言ってカオスな展開だった。
「きょ、恭弥さん……」
恐る恐る声をかけるとこちらを振り向く恭弥さん達。珠代さん!!と苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる獄寺さんに、おっ新たな敵襲来なのなと苦笑する山本さん。
えっと……すみません……
「タマ?どうしてここに?」
「か、会長さんが恭弥さんのところへ向かえと言われまして……来た次第なのですが…助っ人要らなそう、ですね」
「まあね。目の前のチンピラと山本武は僕の獲物だから手出し無用だよ」
「てめっ誰がチンピラだ!!」
……うん。恭弥さんは恭弥さんでした。
「では私は邪魔にならないところにいますね」
「そうして」
そう言われ邪魔にならないところに避難すると風さんは木から私の肩へと降りてきた。不思議そうに風さんを見ると「ここで観戦するのも一興かと」と風さんはお茶目にウィンクする。……そういう一面もあるんだな、風さん。
「さあ次は誰だい?山本武か、それともチンピラか…纏めてでもいいよ」
「だから誰がチンピラだっ!!オレはボンゴレ10代目の右腕として守護者同士で大っぴらに戦闘すんのは反対だぜ!!」
「確かに。ツナは嫌がるよな」
嫌がるところか大反対すると思うのは私だけだろうか。
「君達は動物ではなく虫だね。弱虫だ」
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