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リ
.
気がついたら目掛けて走っていた。
半袖でちょうど良かったかもな
なんて思いながら、息を整える。
リ「 Aｯ！… 」
「 びっくりしたあ、、
なんでおるん？？ 」
盛「 いきなり走らんといてくれ、、
なんでおるん？、はこっちのセリフや
久しぶりやん、A 」
「 うわ、そうか……そうよな、
すぐそこ劇場やもんな、おるか…
……てかはやない？まだ朝やで？ 」
リ「 そんなことはえぇねん。 」
そんなことは、どうでも。
小野A
まだ漫才劇場が5upだった頃
スタッフをしていた、同い年の女。
5upからよしもと漫才劇場になった時も
そのままスタッフとして継続して働いて。
あの頃にはよくある話で、
一部の陰湿なスタッフや上司に目をつけられて
気がついたらAは劇場に姿を見せ無くなっていた。
同い歳ということもあって
それなりに会話もしてて、
ただ、ある日突然連絡が取れなくなって。
リ「 何しとったん？ 」
「 ん？日用品の買い足し。
朝から洗濯しよ思ってたんやけど
柔軟剤きれてもうて…
これじゃなきゃ洗濯できひんねん 」
リ「 だからそうじゃなくてっ！！！ 」
まだ朝の難波の街並みに大きく響く。
驚くAの肩を掴んでみたら
なんだか細くなったな、なんて思ったりして。
リ「 心配…してたんや… 」
春の冷たい風が頬を掠める。
「 ごめんな、……
久しぶり、清水、盛山。 」
.
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作者名：ゆぽる | 作成日時：2022年7月20日 22時
