9 ページ9
.
「ごめん、お待たせA」
「んーん、大丈夫だよ。問題なかった？」
「新人が、グラス落としたっぽいわ。お客様にかかったりしてなかったし優しいいつも来てくれる人だったから全然問題なかった」
「なら、良かったね。ていうかこんなに居座るなら普通にいつも通りお酒出せばよかった」
「いいよ、別に。なら、そろそろ行く？」
「え、大丈夫なの？」
ふっかが気使ってくれてるから大丈夫。と付け加えて出る用意をしてる照の姿を見るだけで本当は優越感で一杯な私。
今日は何人のアフターを断ったんだろうとか考えてしまうのは私の悪い癖なんだ。
何度一緒にこの店から出たかなんて正直覚えてない。
初めて照がランクに載った時は本当に嬉しかったし売上の大半はAだったよって照に言われた時は今の感情よりもずっとずっと優越感に浸っていた。
これからも照にとってわたしが1番で居たい。って思った瞬間だった。
だからランク入ってからもNo.1に照がなった時もずっと通い続けて照は私にお酒出しすぎって怒ってくるけど私はそれでも照に出し続けた。
それがもっと長く続くと思っていた。
彼が店を辞めるって、そういう事なんだ。
「A？どうした？考え事？」
「いや、大丈夫。ごめん」
「俺、お腹空いた。飯」
照とのアフターは普通の一般的な人が想像するものとは全然違くてホテルとかよりご飯行ったりする時のが多い。
アフターの癖に照が財布出そうとしてくるから意味が分からない。普通私が出すでしょって言うと誰かさんのおかげで困ってないんで。って出させてくれない
「そういう所だよ本当に」
「何がだよ、今日Aとさ…」
その後に続く言葉は想像に任せるよ。ってピンクのネオンが光る通りに2人で向かう。
珍しかった照とこうなるのは。下手したら何ヶ月とそういうとこに行かない私達。照から言ってくるのはもっと無い。
部屋に入ると先シャワー行くと言ってシャワー室に向かう照。この後何が起こるかなんて20年以上生きてれば分かる。
私もこういう仕事をしている身なのでお客さんからの連絡を返したりしないといけないので、照がいない間に返す。
『次行く時どんなプレゼントが欲しい？』
この人は私の欲しいものをなんでも買ってくれるどっかの社長だった気がする。欲しい物は特にないんだよ今。欲しい物はお金じゃ買えないものだから
「Aも行ってきな。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はる | 作成日時：2020年3月28日 4時
