もうすぐ ページ19
「もうすぐOWL試験なのだが…」
「もちろん、俺達が執行役さ相棒」
肩を組む双子は図書館の本棚の間でコソコソと話を始める。
必要の部屋はアンブリッジは見つけられなかったもその周りはいつも見張りがいるので実質的な封鎖、どちらかの談話室に入るのは今の空気では不可能。
と言うことで図書館、その辺の空き教室、それか大広間くらいしか場所がないのだ。
『本当にいいんですか、フレッド、ジョージ…』
学校を出ていくと決断した二人にこんなことを聞いても意見は変わりはしないのはわかっているけど、責任をなすりつけるみたいで私的には少し心苦しい。
リーは呆れたように好きにしてやれと言うし、シユウ先輩は双子に同行したかったようだが主に変身術のNEWT試験のために残ることにしたようだ。少し不満そうだけど。
「二人が好きなことを始める前祝だと思ってさ。
僕たちもできるだけ協力しようよ」
しっとりと、いいこと言っている感じの彼女だが、両手で花火やらトラップを抱えきれんばかりにかかげ、いたずらな笑みを浮かべる。
明らかに楽しんでいるなぁと、自分も最新の設計図を懐から取り出して、言えた事ではないかと思い直す。
ーーーーーー
『なら、使うのは大きな花火数種、小さい花火数種、追尾型花火、ドラゴン花火・改、絆創膏(大)、お着替え玉、色替え玉、噛みつきフリスビー、携帯沼地でしょうか』
最終確認に大量に積み上がった悪戯グッズをぽいぽいとダンボールに入れていく。
少々手荒く扱ったくらいでは暴発も、壊れもしない頑丈仕様になっている。何せ双子が箒で飛び回って自分で撒き散らすと言うものだから…
自分的には廊下周りとかのは最初から設置しておいて目眩し呪文とかをかけておけばいいと思ったのだが…まぁ、こだわりがあるようだ。
「そう。
そしてそれを入れるのはシユウ制作の頑丈無限バッグ。しかも望んだものを手に入れるだけで掴めると来た。」
リーが自慢げに真ん中に置いたのは二つの革製の肩掛け鞄。
作りはざっくりとしているが、いかにも頑丈そうで、縫製はとても綺麗だ。
「さすがシユウ！」
「最高傑作だな！」
フレッドとジョージがそれを肩にかけると、見事にフィットしたようで興奮したように褒め称えた。
確かに二人に合わせて作ったらしいので、大きさや持ちやすさはこれ以上ないだろう。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年9月2日 3時
