【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ38)

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番外編　散髪Ⅱ　２ページ38

『近藤さーん、生きてますかー』

垣根から引っこ抜いた血まみれで白目を剥いた近藤

とりあえず肩を叩き揺さぶってみれば「う゛…」と声を漏らしたので生きてはいるようだ

「師匠！局長は大丈夫ですか！？」

パトカーの目の前で人身事故起こした、とテンパっていたトラックの運転手を相手していた立花が駆け寄ってくる

『んー、生きてるみたいだし問題ないっしょ』

「いや、血まみれですけど…結構酷いっすよ」

『もう血も止まりかけてるし大丈夫そうだよ…そっちの方は？トラックの運転手どうなったの』

「こっちも大丈夫です！″ゴキブリ並みの生命力だから問題ないです！″って言っておかえり願いました！」

『いや、あんたの方が酷ェなおい』

「…ハッ、ここは！？」

『あ、気が付いた』

目を覚ました近藤に手ぬぐいを渡しながら、事故の経緯を説明する

「そうか…２人とも、手間かけさせてすまねェな…」

血を拭い終わった近藤は立ち上がると、「俺は大丈夫だ」と言い背を向け歩き出した

めちゃくちゃ哀愁漂うその背を目で追っていれば…どこからか飛んできた野球ボールが頭に直撃

近藤は地面とこんにちはしたのだった

昨晩

土方、沖田を連れて飲み屋に行った時
カウンター席で隣になった一人飲み中の女性に一目惚れしたらしい近藤

沖田未成年だろうが、とツッコみたいところを我慢し話を聞いていれば

好きです、一目惚れしました、と互いに名前も知らないのにド直球に告白し…

″いや、誰があんたみたいな芋臭い男好きになるか″

なんて言われ玉砕したらしい

芋臭いと言われたことが相当堪えたらしく、
「一回死んで来世でイケメンに生まれた方が良いかなァ…」と血迷ったことを口走っている

「良いんだァ！俺なんかっ俺なんかどうせ芋侍だもん！どこまで行っても芋侍だもん！！
芋から生まれて芋で出来た芋だもん！！」

『ソレただの芋です』

完全に自暴自棄に陥っている面倒くｓ…近藤をとりあえず慰める

「あ、じゃあイメチェンなんてしてみたらどうです？」

「『イメチェン？』」

Aと近藤はポン、と手を打った立花の言葉を復唱し首を傾げた