【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ14)

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第六十三訓ページ14

下ろしかけた手をまた刀に戻し勢いよく抜刀した

駕篭に向かって来る敵をただ斬り伏せていく

「ちょっと誰か、これ頼んだものと違うんだけど。ドMものに変えてくんない」

『んなこと言ってる状況じゃないでしょうがエロじじい！』

駕篭からエロ本持った片手が出てきてギョッとする

こっちが必死に戦ってる中、悠長にエロ本を読み腐り挙句チェンジ要求してきやがった

自分が殺されるかもしれないこの状況解ってないの？馬鹿だろ、馬鹿だろ

あれか？
一橋ともなれば襲撃なんてザラで慣れ過ぎて気にする程のことでもないのか

隣りの駕篭もやけに静かだし

『あ、やべ』

ﾌﾞｽｯと
Aが弾いた刀が駕篭に突き刺さった
そりゃもう綺麗に

『一橋公～、大丈夫ですか？生きてますか～』

「危ねェじゃねェかAちゃん、しっかり護ってくれよ」

『え、何で名前知ってんの、怖』

というかどっかで聞いたことある声だな…

なんて考えながら刀振り回してる内に攘夷志士たちの数はどんどん減り…

立っているのは真選組の者のみとなった

「一橋公は！無事か！？」

『無事だ、問題ない』

駆けてくる近藤さんに親指を立て、そのまま駕篭を指差す

「いや問題あるよねェエエ！？刺さってんだけど、刀刺さってんだけど！」

『大丈夫、中身は無事みたいなんで』

また片手が出てきて無事だと言うようにひらひら手を振り出した

「良かった…、喜々様の方も無事か？」

しーん…

「の、喜々様…？」

しーん…

「……」

『……』

近藤さんからの視線を流すように横を向く
立花と目が合ったがすぐに逸らされた

「こここここれ、俺たちっ…」

滝のように汗を流しながら土方を揺さぶる近藤
土方も流石に焦っているのか明後日の方向を向いている

「でも斉々様の方と違ってこっちは傷一つ付いてねェですよ」

沖田が駕篭をコンコンノックするもやはり反応はない

すると斉々様の駕篭からまた手が出てきた

『携帯電話…？』