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第三十八訓 ページ39

『いや、決まった…じゃないから!何?親衛部隊って。何その恰好。何であんた隊長やってんの、というかあんた達も何でこんなことやってんの』


「師匠の素晴らしさはずっと語ってはいたんですけど、今まで誰も入ってくれなかったんですよ!
昨日の試合の後こんなに隊員が増えたんです!布教活動続けてきてよかった!」


布教ってなんだ私はどこぞの教祖か


Aは女中棟をもらい完全に一人部屋であるが、他の者たちは大部屋などで雑魚寝している

立花も例外でないため、Aが部屋にいる間立花が何しているかなんて知る由もなかった


『(コイツ…私の知らないところでそんなことしてたのか)』


ドン引きである
ついでに言えば一連の流れを間近で見ていた沖田も顔が引きつっている


『って、待て待て待て!何ソレ!?』


自称親衛部隊の連中が着ている法被の左胸の部分を指差した

何か付いているな、と何となく見ていたら顔だった。Aの。

背中にゾッとするものを感じ思わず腕をさする


「おい、何の騒ぎだ、って何だこのテーブル」


朝食をのせたお盆を持って現れたのは土方と近藤だ


「おはようごぜェやす近藤さん。先に食べてますぜ」

「おう、おはよう総悟!Aちゃん!」

「「「「「おはようございます!近藤さん!」」」」」


「おーい、俺もいるんだけど。俺が最初に声かけたんだけど」


『立花がまた面倒なことを始めた。知らない間に妙な部隊が発足してた…』

「何だそりゃ、くだらねェ…隊規を破らない程度に収めとけよ」

「ハッハッハ、Aちゃんも一躍人気者だな!良いことじゃないか!」


Aとしては助けを求めたつもりだったのが、残念ながら全く相手にされなかった


『ハァ…解散解散、そんな部隊いらないから今をもって解散して、どうぞ』


「そんな!解散なんて!何故ですか師匠!」


『当たり前でしょ!そんなことしてる暇あるなrブチュチュチュッ


『……何ソレ』


「あ?何ってマヨネーズだよ」


『…それは見れば分かるんだけど』


不快な音に会話を遮られ揃って音源を確認する

土方がマヨネーズを絞り出す音だったというところまでは理解した


理解できないのはその量だ
いや、量もだけど…

『ねえ、そのマヨネーズ何にかけてんの?』


「みそ汁だろうが、見りゃ分かんだろ」


『それは見ても分からないんだけど…みそ汁の汁見えてないよね、原型なくなってるよね』

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作者名:あまね | 作成日時:2019年2月4日 23時

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