俺の良きライバル。

Episode31 貴方side ページ33

実家に帰るとするかな、なんか今日はそんな気分。
なんかいつもの慶と違った。なんか変だった。
撮影終わった後からおかしいんだよね。はあ…。

『ただいま〜。』

母「おかえり〜。珍しいじゃないの。何かあった？」

父「おお、Aか。今日はどうした？」

やっぱ、私が1人で帰ってくるの違和感なのかな。
まあ、別にそんなことはいいんだけどね。

『何もないよ〜。ただ時間出来たから帰ってきたってだけ〜。ねえ、久しぶりに今日3人で飲みに行こうよ。なんか飲みたい気分なんだよね。』

父「よし、父さんは乗ったぞ。母さん行こう。」

母「そうね、行きましょ。」

こうして親との飲み？親孝行的なもの？が始まった。

母「今日帰ってきた理由は？」

『え？特にないけど、何か慶が変だったから。』

父「変ってなんだよ。まあ、ストイックすぎるかもしんないけど…笑」

『んー、そういうところじゃないんだよね。今日ね、久しぶりに先輩に会ったの。その後からおかしいの。』

父「アイツ(慶)も分かりやすい行動取るな〜。」

母「慶がおかしいなんて、珍しいわね笑」

『だってさ？諒に用があるから先帰ってていいよって言われたのに、当の本人の諒は、へ？何が？って顔してんだよ？私がバカだった？』

父「まあまあ、A。とりあえず落ち着きなさい。そして、とことん飲むぞ？ほれ。」

そう言って父親は私の空いたグラスにビールを注ぐ。
それからどれくらい話したのだろうか。時間だけが経っていくばかり。このとき私はお母さんが動画を撮っていて、慶に送られているなんて思ってもいなかった。

母「深くまでは踏み入らないけど、慶のことも、諒のことも、気にかけてあげてね。2人のお姉ちゃんなんだから。」

『はーい…。てか悪酔いした…。明日の仕事休む…。あ、休みだったんだ、そういえば…。』

久しぶりに親孝行的な感じで3人で飲んだな〜。
いつもどっちかがいるしね。それに比べて私だけだったからっていうのもあるからか、色んな話が出来たし、聞いてもらえた気がする。

『ありがと〜。Aのパパとママが2人で良かった。』

父「今更なんだよ笑 でもありがとな、父さんもAの気持ち分かってすっきりしたよ笑」

母「いつもお姉ちゃんなんだからね、って言ってるけど、たまには2人にも頼りなさいよ？」

本当に良い両親を持ったと思うな、私。
ありがとう、これからも前を見て進むよ。

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