柱は私の虜

想い(1) ページ24

Aside

私はかなさんと会ってからすぐにかまぼこ隊、柱、カナヲちゃん、玄弥君を集め、かなさんが鬼になったという事を話した。

不「そうかィ。やつは鬼に･･･」

時「最後の最後まで最悪な女だね」

宇「派手に倒さねぇとな。鬼なら生かす訳にはいかねぇ」

甘「そうね。Aちゃん、怪我はない？」

『うん。私は大丈夫』

私がそう答えると何故かみんな私を驚いた顔で見る。

『なんですか？』

甘「そのっ、何かあったの？」

『え？特になにもないよ。どうして？』

胡「いつものAはもっとニコニコしてますよね。なんか今日のAは大人らしいというか･･･可愛さがなくなったと言うか･･･」

そう言ってしのぶちゃんは黙り込んだ。

『皆、ごめんね。前の私は自分を自分で作ってた。本当の姿じゃない』

不死川side

Aからその言葉を聞いた時すぐにわかった。

こいつは自分で自分を作ってた、と言っているが実際そんな事してねぇ。

ずっと前から一緒に過ごしてきたからわかる。

原因はかなにあるはずだ。かなに会ってからAは少し変わった。

今のAは本来のAじゃない。

不「･･･おいA」

『なんですか？』

不「嘘つくんじゃねぇよ」

『？』

不「だから自分で自分を作ってたなんてくだらねぇ事言ってんじゃねぇ」

『不死川さん、嘘なんてついてないよ。今の私が本来の私だよ』

不「いいや。それは違うはずだァ。本来のお前はもっと明るく元気で優しい人間だ」

『違う。そんなの私じゃない』ｶﾞｯ

Aはそこまで言うと俺に刀を向けた。

『今の私が本来の私なの！それ以上近づいたら不死川さんでも斬るよ』

全員「A(さん)！！やめて！」

皆の声も聞かずAは俺だけを真っ直ぐに見つめる。

不「A、刀から手を離せ」

『嫌。来ないで。これ以上私に近づかないで』

不「何言ってやがんだてめぇはよォ」

『やめて。来ないで』

不「ごちゃごちゃうるせぇ」

『だから！こっちに来ないで！なんでこっち来るの？』ｼｬｷｯ

そう言ってAは俺の腕を刀で斬った。

全員「！！」

それでも俺は止まらず歩き続けAの元へ向かう。

『来ないでよ！それ以上近づいたらほんとに軽傷じゃすまないよ！だから止まってよ！止まれ！！』

Aは泣きながらそう言った。

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