【文スト】salvation of a saint Ⅱ (ページ11)

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勧誘ページ11

探偵社

敦と鏡花が仕事へ出かけていった頃太宰と国木田は焦りを覚えていた

「何！？Aがいないだと！？」

「ああ敦君達と別れて以降誰一人彼女の姿を見ていないそうだ社員寮にも戻ってこなかった」

「Aは組合に狙われているがそう容易く拐われる筈が無い」

「私も同感だよしかし組合じゃない別の"何か"がいるとすれば」

「"何か"…？真逆…！」

「ああポートマフィアだろうね」

「ポートマフィアだと！？だが何故Aなんだ」

「それは判らないでも彼女の異能力は使い方次第で敵にも味方にも成り得る」

国木田の表情が曇り太宰の瞳から光が消える

すると何かの信号が送られてきた

「鏡花の携帯に着信だと！？こんな時に！」

太宰が口を開く

「国木田君彼女は私に任せ給え」

「しかし… 判った賢治！行くぞ！」

「はーい！」

三人はそれぞれの方向へと向かう

「太宰！」

国木田が叫ぶ

「Aを頼んだぞ」

太宰は頷き再び歩み始めた

ある医務室

「…こ此処は…？」

気を失っていたAが目を覚ますと見知らぬ天井が目に入った

「目覚めたか」

入り口には中原が立っていた

「中原さ…いっ！」

「下手に動かねえ方が良い何本か折れてっからな」

「何故」

「あ？」

「何故嘘を吐いたんですか？それに手加減しましたよね私が中原さんと闘って骨折だけで済む筈が無い」

Aは真っ直ぐ中原を見つめた

「俺は何も嘘なんか吐いちゃいねえよそれに手前を生きて連れて来いっていう命令だったそれだけだ」

「そうですよねごめんなさい」

Aは目を伏せ静かに俯いた

「まあ手前も目が覚めたことだ手前を首領の所へ連れて行く」

「は！？絶対に厭！！」

「厭だろうがなんだろうが命令だ」

そう云い中原はAを抱き上げた

「ちょ！降ろして下さい！…っ！」

「動けねえのに無理すんな」

「じゃあ私を帰してくださいよ！」

「悪いなA」

中原は切なげな表情を浮かべた

「…もういいです」

「(あんな表情されたら何も云えないじゃない…)」

首領室

「首領東野Aを連れてきました入ります」

扉を開くとそこには

「エリスちゃん！このドレス着ておくれよ！ほら！まるで薔薇のようだよ！」

「嫌よ」

「首領」

Aは中原の顔を見た

…大変な上司ですね

…云うんじゃねえ

森は雰囲気を変え口を開いた

「まあさっそく本題といこうか A君」

ーポートマフィアに入らないかい？ー