例のあの子と目が合ったその子 ページ14
ゾム side
大急ぎで誰もいない階段を駆け上がる。
予鈴も本鈴とっくになり終えていて、俺の遅刻は明確だったが"兄さんが休み"という可能性にかけて必死に無駄に長い階段を走る。
「だぁーーっくっそ、なんでこんな段あんねん……！！」
寝不足で回らない頭に余計イライラする。
昨日夜遅くまでゲームをしていたのが運の尽きだった。
ログインが被った時は一緒にやっているフレンドが昨日は1度もインしていなかったから、一人で無駄に熱中してしまった。
言い訳にすらならないな、思考を放棄して1番奥の教室をめざしひた走る。
「廊下走んなー！！」
「うっ、さいわ！！」
何処のクラスかも分からない教師の怒声が聞こえるが知ったこっちゃない。こっちは遅刻してでも来る精神を大事にしとるんや黙っとれ。
ダァン！！なんて痛そうな音をたてて教室を入ればクラス全員の視線が自然と此方へむく。
兄さんが休みなんてことはなく、教卓には確り紫のストールを巻いた兄さんが立っていた。
クソ、やから遅刻は嫌なんや。
でもワンチャンセーフかも、なんて考えで俺は兄さんに声をかける。
「ｯ遅れた！！ギリか！？」
「ギリもクソもアウトや」
「授業始まっとらんしギリセーフやろ」
「チャイム鳴っとんねん」
話している間にも視線は減ることはなく、最悪な気分が更に最悪になっていく。
逸らしていた視線を戻そうとすると、不意に目が合ってしまう。
猿山の隣の、風見。
風見。1年の頃かなんかにちらっと聞いた事があるやつ。
確かグルッペンがいっとったっけな、「兄さんとペ神が気にかけとる奴」とか。
大して興味なかったけど今なら、とまじまじと見つめてしまって少し申し訳ない。
ソイツは何を思ったのかぺこっと頭を下げてきた。
……俺、なんか悪いことしたっけな。
隣の猿山はそれをみて目をかっぴらいてこっちを見てくる。え、何、なんやお前。
兄さんも兄さんで機嫌が悪くなっているのが伝わる。
さっきより眉間にシワよっとるで、俺ホンマになんかした？
…俺、ただ遅刻しただけやっちゅうんになんでこんな凄まれとるんやろ。やっぱ遅刻は嫌や。
何もしないで座るのもアレだなと思い、同じように頭を下げて席に座る。
すると視線は避けるように無くなり、またそれに舌打ちしそうになるが耐え、フードを深く被り直して兄さんの話に耳を傾ける。
「……始めるぞ」
そんなに俺ん事睨んで言わんくてもええやん、次は遅刻せえへんから。
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ハク - 軍パロとか見てみたい､、煮干し受け取ってくれたら嬉しいです、、、 (5月3日 7時) (
レス) @page40 id: b87c231ef8 (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ポキ男さん» これからはniさんの受難が増えていきます…笑 コメントありがとうございます！ (5月1日 21時) (レス) @page40 id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
ポキ男 - niさんの「ああ、、、アーメン、、」がすごい好き、、、 (2023年4月18日 4時) (レス) @page19 id: 9d80ea5bad (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ななさん» ！！？？？！！ごめんなさい今気づきました…！！2つ試作していたのが片方非公開になってなかったみたいです。すみません、御指摘ありがとうございます！ (2023年4月16日 10時) (レス) id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ユキさん» わ〜！嬉しいです！更新が遅いですが、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます！ (2023年4月16日 10時) (レス) id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：社 | 作成日時：2022年9月4日 15時
