29. painful ページ35
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「お前が…?あんなにラブ………仲良かったのにか?」
ラブラブだったとでも言おうとしたのか、性に合わないと思い言い方を変えた。
「そうよ…愛してるからこそ別れたいって」
「……なるほど、そういうことか」
「え…?」
赤井にはその意味が分かった。
「お前を危ない目にあわせたくない…といったところか」
「うん…当たりよ。ねえ赤井…零は実は」
「分かってる。降谷君の職種は把握しているよ」
「え」
「公安警察。俺にはなんでも分かる」
「……すごいわね赤井。実は零と密会してたんじゃ…「いや、それはない」そ、そう?」
赤井はAに仕掛けた盗聴器で聴いていたからである。
「赤井、お願いがあるの」
「ん?」
「零はきっと、あなたがいる黒の組織に潜入するつもりだと思うわ。必ずあなたと会うことになると思う。だから…」
「安心しろ。降谷君が危ない目にあった時には俺が必ず助けてやる」
「ありがとう…頼むわ」
「ああ」
そして9時────
ピュ〜〜!!!ドーンッ!!!
「わあ…始まったよ!赤井」
「そうだな」
「綺麗〜〜!」
「フ…」
Aはたくさんの花火を見てはしゃいだ。
「ほら赤井!惑星の形っっ」
「そうだな」
「あれはハート!すごーい!」
「そうだな」
「あっちは星だよっ!かわいい〜!」
「ああ、そうだな」
同じ返事ばかり返す赤井の視線は、花火ではなくAだった。
「もー赤井ってばさっきから、"そうだな"しか言ってないじゃない」
「悪いな、はしゃいでるお前ばかり見ていた」
「…っ」
「まるで子供のようだな」
「ふ、ふん!私は大人な赤井と違って、ウイスキーも飲めない子供ですよーだ!」
「……そんなお前が、かわいいと俺は思う」
「…なっ/」
素直な気持ちを言う赤井に、Aは不覚にもドキッとしてしまった。
「……本当は花火はどうでもいいんだ」
「え?」
「明美の事も、彼女が急用が入ったんじゃなく…俺から言ったんだ」
「どうしてそんなこと…」
「お前の傍に居たかった…ただそれだけだ」
「わ、私の傍に居たかったって…」
赤井は明美よりもAと一緒に居たかったのだ。降谷が一緒にいるなら諦めるつもりだったが、彼女がひとりで家に帰っていたのを見て何かあったんだろうと悟った赤井は花火を口実にAの元に来たのだ。
「A」
「あ…」
赤井は彼女に近づくと、そっと抱きしめた。
「降谷君と別れて辛いんだろう?胸くらい貸してやる」
「…っ、う…うう…っ」
Aは赤井の優しさに甘え、降谷の事を想って泣いた。
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touko(プロフ) - Yumiさん» 赤井さんかっこいいですね!私も早くくっつけたいですがまだ先になりそうです(笑) (2020年2月17日 22時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
Yumi(プロフ) - 赤井さんかっこいい!早く付き合ってー!! (2020年2月17日 22時) (レス) id: 21adf2ae7d (このIDを非表示/違反報告)
ひな - はい!はじめましてです!分かります(*´ω`*) 赤井しゃんカッコイイです。一緒ですね♪ (2020年2月5日 1時) (レス) id: 623759395b (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - ひなさん» はじめまして!赤井さんかっこいいですよねっ!私も大好きなキャラです(*´∀`*) (2020年2月4日 21時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 私も赤井しゃん好きなので嬉しいいです! (2020年2月4日 19時) (レス) id: 623759395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kyoko. | 作成日時:2020年2月3日 14時