慰めてあげる（木村良平） ページ9
Aは携帯の電源を切っていた。
一人になりたかったからだ。
公園で一人黄昏れていた。
「あ、やっぱりここにいた」
「え……良平くん？」
「電話切ってたでしょ？
ごめん、一人になりたかったんだろうけど…
Aさんこの公園好きだよね」
「うん、悲しい時とか一人になりたい時とかに
ここでね…」
「また目腫らしてる…泣いてた？」
ベンチに座っているAの隣に座る。自分の方を向かせて、Aの目を見た
「達央と話したよ…」
「………」
「別れちゃった。達央の理由は───」
「達央が遊びたいって言ってたんでしょ？」
「…うん」
「そっか…別れて正解だな。
愛してたんだろうけどね…よしよし」
良平くんに頭を優しく撫でられた
「…っ、うう…！」
優しく撫でられ、余計に涙が出てくる
「おいで、慰めてあげる…」
「うぐ…り、良平くん…っ」
良平くんはAを抱きしめ、そっと背中を擦る
「…っうう、うわーん！愛してたよぉお…っ」
「うん」
「楽しかったよぉお…っ」
「うん」
良平くんはうん、うんと聞いていた
＊＊＊
「ぐす…ぐすっ」
「落ち着いた？」
「うん…ぐすっ、う…ごめん…っ
鼻水が良平くんの服についちゃった、ごめんね」
マジで付着していた
「あーらら、はははっ
いいよ別に。Aさんの鼻水だし」
「そんなわけには…」
Aはポケットティッシュを取り出し、彼の服についた鼻水を拭く
「これでよし。ほんとごめんね…
ありがとう、慰めてくれて」
「いいえーどういたしまして」
「よし、吹っ切れたわ！明日からまた仕事頑張る」
Aはニコニコした
「うん、Aさんはやっぱり笑顔が一番！」
「良平くん今度ご飯奢ってあげるね！
今日のお礼よ。本当にありがとっ」
「ありがとー！ご飯楽しみにしてるよ。
俺はいつでもいいよ！Aさんの都合に合わせる」
「わかった、また連絡するわ。それじゃあおやすみ」
「うん、気をつけて！おやすみ」
Aは家に帰った
「鼻たらして泣いてるAさん…
可愛かったな。ふふ」
とひとり呟いた良平くんだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りさち(プロフ) - はじめまして！私も良平さんファンなので、読んでてニヤニヤしちゃいました！あと勝手ながらボードの方にもメッセージ送るで、読んでくれたら嬉しいです。 (2019年8月9日 14時) (
レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - 雨さん» はじめまして！良平さんとてもカッコイイし、良い声してるし、演技も上手ですよね(*^^)こちらこそコメントありがとうございます！ (2019年8月7日 17時) (レス) id: 3b75873965 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 初めまして！良平さんファンなので、とても嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年8月7日 17時) (レス) id: ea14547cbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：touko. | 作成日時：2019年8月5日 21時
