39 （百視点） ページ39
”百！ 百！！”
心地いい・・・ もっと 俺を必死に呼んでほしい
もっともっともっと −−
心地よい声に 俺の体は声のする方へと飛んで行く
そうして見つける
見つけた！！
A・・・
Aが泣いていた
部屋の中で
俺の名を呼びながら 子供のように泣いていた
・・・誰だ？
お前を泣かせたのは どこのどいつだ？
”お前を泣かせるのは 俺だけでいい”
笑顔も 泣き顔も 全て全て・・・
だが、 Aが泣いている理由が ”自分”であることにすぐに 気づく
もう心臓もないはずなのに 胸のあたりがどんどん 熱くなっていく気がした
血流が 必死に流れ始めようとするような
生きていたころのような感覚が俺の中に芽生えていく
” −− A ”
無性にAを抱きしめたい気持ちに陥った
もう一度 お前に触れたい
大丈夫だと 耳元でささやいてやりたい
体が欲しい
体が欲しい
なんでもいい！！！
−−− ダレカノ カラダデ アロウトモ！！！
ゾワリと自分の魂が 揺れた気がした
そして 近くの「自分」に最も近い波長の「ソレ」に
俺の魂は吸い込まれていった
モウ ダレノ カラダデ アロウト カマワナイ
ダレト 共有シヨウト カマワナイ
ジカニ オレノカラダデ ナクトモ・・・
A・・・
オマエニ フレレルノナラバ ”イマ”ノ ”ベツノオレ”ノ カラダデモ
ガマンシヨウ・・・
「っ・・・・！」
ぐらりと眩暈がする
気持ち悪い 気持ち悪い
強く頭を打ち付けられたような 久しい感覚
「尾形ちゃん！？」
「お、がたさん？」
周りの声がする
”この体”の持ち主を心配している
なんとか言葉を絞り出す
「A・・・ 俺の名を・・・ よ、べ」
「・・・！？」
何かを必死につかむように 手をのばす
つかみたいのは もちろん決まっている
「俺の・・ 名を呼べ」
白石だろうか？ 「こんな時に何言ってるの？」と慌てた声
そして おそるおそるといった感じだが、俺の手に・・・ この体の手に
ずっと望んだ 確かな感覚
そっと柔らかなソレが触れた
・・・暖かい
「A」
眩暈がとける
視界が開けた
心配したように俺の顔を見るAの姿が 目の前にあった
「A・・・」
「・・ひゃ、く？」
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ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (
レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです！更新を楽しみにお待ちします！ (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに！！！ (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50！とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にＵＰしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2019年11月4日 21時
