まだまだ鍛錬不足です 番外or短編【鬼滅の刃】【煉獄杏寿郎】

小さいソレと嫉妬と酒と（煉獄視点） ページ28

その日、彼女は蝶屋敷の縁側に”ソレ”といた


　”ソレ”とたわむれ、笑い、楽しそうに言葉を紡ぐ


「そっちは危ないよ」


　俺に普段話しかけるより数倍優しい甘い声


”ソレ”を膝上にのせる


　俺を何度もなでてくれたその優しい手が、今は”ソレ”を優しくなでる



　 今、Aを独占している”ソレ””ソレ””ソレ”！！！



「・・・おちつけ煉獄」

「何がだろうか 伊黒！！ 俺は常に落ち着いている！！！」

俺と共に蝶屋敷へ来た隣にいる伊黒が、俺に呆れたように話しかける

「その殺気抑えろ」と頭を押さえながら言われるが
「なんのことかわからないなっ！」と言い放つ！！


殺気？ なんのことだ？？？



　 「にゃぁぁぁぁぁ〜〜〜ｖｖｖ」



　 「可愛い〜 可愛い〜ｖｖｖ ああ〜〜〜 癒されるぅ〜ｖｖｖ」



はっはっは！！！

全く何を言ってるのかわからないな 伊黒っ！！！




彼女は俺達の気配にも気づかないのか




　 膝上の”子猫”にご執心である！！




子猫を両手でつつむとスリスリと俺に向けたことのない嬉しそうな笑顔で
ソレに頬ずりし


「おい 煉獄」


ソレの柔らかいのであろうお腹に それはもう愛しい笑顔で顔をすりつけ


「おい 煉獄」





全く・・・



　 よもやよもやっ！！！！






　 「全く 羨ましいなどとは思ってはいない！！！！」




「俺はそこまで言ってはいない」



「！」


ようやくAが庭の端にいる俺達に気づいたらしい
俺達の方へ目線を向け、瞳を見開く


「・・・蛇柱様と炎柱様？」


　Σ ！！？ ピクッ


彼女が俺達を見て、すごすごと会釈をする

俺はそれを見た後、伊黒に静かに目線を向けた

それに伊黒が「なんだ？」と俺を見あげる



　「・・・何故 伊黒を先に呼ばれたのだろうか？(嫉妬)」


　 「お前は本気で一度胡蝶に頭を見てもらえ」



「まぁもう手遅れだろうが」と彼にため息をつかれた



胸のあたりがモヤモヤする

なんだろうか この吐き気ともとれる嫌な気分は・・・




別に嫉妬などしていない！！

いくら俺でも 猫に・・・(呼び順に) 嫉妬などあろうはずがない！！



俺とて 動物は大好きだ！

どちらかというと動物には好かれるぞ！！？


呼び順もたまたま・・・




　「はぁ・・・可愛いｖｖｖ ずっと一緒にいたいなぁｖｖｖ」




　 ーーーチリッ




周りの空気が一瞬燃えた気がした

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