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大きな目を真っ赤にして、ひくひくと喘ぐように泣き出したこの、小さな彼女をどうやって落ち着かせようか。
ダブルアンコールまで終わって、本当に最後まで走りきって裏に捌けた時、さっきまでとりあえずは泣き止んでいたはずのソラが、またぽろぽろと涙を流し始めた。
「ソラヤ〜、どうしたの、止まんなくなっちゃったの？」
「おっぱぁっ……」
「……よく頑張ったね」
本当に、よく頑張ったと思う。この五年でもちろん楽しいことばかりじゃなかった。色んなこともあったし、ソラは女の子でただでさえ俺たちとは全く違う環境で過ごすようになって、上手くいかないこともあっただろうし。
ソラが女の子だからという理由で傷つくことがある度に、俺はリーダーなのにソラに何もしてやれないと、メンバーを守ると常々言ってきたのにいつも上手くいかないと、後悔することもあった。
それなのに弱音も吐かないで、じっと耐えて周りのことばかりを気にかけているソラが心配だったから、涙のダムが決壊したみたいに泣いているのを見て少しほっとしていた。
「わ、わたしっ……」
「うん、ゆっくりでいいよ。ちゃんと聞いてるからね」
少しガヤ着いていた控え室がソラの声を聞こうと少し小さくなる。メンバーたちも何を言うのか気になっているようで。
俺の服を目一杯握りしめて、ゆっくり息を吐いてから口を開いたのだった。
「あきらめないで、よかったっ……頑張ってきて、よかったっ……」
そう、途切れ途切れに言ったソラをこれでもかと、きつくきつく抱きしめた。メンバーたちも俺たちのところにやってきて次第にソラをみんなで抱きしめていた。
一度、ソラから「スキズにいる意味が分からない」と思わせてしまったことがずっと心残りだった。あの時、初めて頑張れないと弱音をこぼしたソラが頑張ってきて良かったと、そう言っているのがとても嬉しかった。
「あぁ、またヨンボギが泣いてるよ」
「だってソラ……あ、ほんとにそれはずるいじゃんか……」
「イエニもまた泣き出しちゃった」
「ソラ、伝染させすぎじゃない？」
「おいで！ほら、もっとみんなこっち寄って」
九人で大きな塊になって全員を抱きしめる。
ずっとずっと、この手を繋ぎ止めておきたいと思ったのだった。
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さとみ - ありがとございます。こちらこそ余計な事を…。すみませんでした。続編楽しみにしています。これからも頑張って下さい。 (2023年3月2日 23時) (
レス) id: 1dc70ba9d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - さとみさん» コメントありがとうございます🙌🏻続編が出来たらリンクを貼るように書いてあるだけで、まだ続編はできてないです。紛らわしいことしてしまってすみません🙏お待ちいただければと思います。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ - こんばんは。 この前のお話しの最後に続編公開しましたと書いてあったのですが多分続編のってないかと思われます。これからも楽しいお話し読ませて下さい。よろしくお願いします。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: 1dc70ba9d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - カリナさん» コメントありがとうございます🙌🏻理想だなんてそう言っていただけて嬉しいです🥲更新頑張ります〜🫶🏻 (2023年2月23日 13時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
カリナ - 私の理想のお話です。本当に作ってくれてありがとうございます😊。続きが楽しみです。本当にこんな事があるといいなぁと思いながら読んでます。(叶わぬ夢)最後楽しみです。更新待ってまーふ😘 (2023年2月21日 22時) (レス) @page42 id: 28026e5e75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ
| 作成日時：2022年11月2日 23時
