足駄をはいて首ったけ【SVT】短編 (ページ1)

今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:26,147 hit

WZ -1 ページ1

'ジフンの好きなタイプは？'

『タイプって？』

よくある放課後の雑談

少し離れた所で男子たちがはしゃいでいるのを

耳をダンボにして聞いている私

なんでってそこにイジフンがいるから

数年後には若い女の子たちからキャーキャー言われるイジフンが

好きなタイプを話そうとしているから

'俺はやっぱり…俺より背が低くてか弱い感じがいいなー'

ジフンの親友はキラキラした目で話している

どうする？これで…俺も俺より低い方がいいな！なんて言われたら

私ジフンとそんなに変わらないのに…かろうじて低い位なのに…

『俺は…ロングヘア』

不安に思っていると聞こえてきたのが髪の毛の長さだけで安心する

なのに…

'うわ、A思い切ったね！'

「何か気分転換したくて」

私は週明けショートヘアで登校した

ジフンがスキニーがいいと言えばロングスカートを着て

ストレートがいいと言えばパーマをかけて

そんな風に過ごしているうちに

ジフンはデビューして、私は普通に大学生になった

1度も好きだなんて言うことなく、過ぎてしまった私の学生時代

DH『Aって好きな人に素直になれないタイプなんじゃない？』

アルバしているカフェのオーナーと高校時代の話をしていると

まさに図星な事を言われてしまう

「何でか逆なんですよね…気持ちと行動が」

DH『そういうの可愛いと俺は思うけど、Aと同じ年なら分かんないだろうな』

「でも今は恋愛とか考えてないんで…」

DH『Aを素直にさせる人が現れるのをオッパは願ってるよ！』

ドンヘさんのカフェに初めて来たのは入学してすぐの頃

シンプルな店内と美味しそうなパンと

イケメンな店長で凄く人気なカフェで

よく通っていたら働かないか？って言ってくれて

今ではお客さんではなく店員になった

いいオーナーで、いいお兄さん

DH『A、上がっていいよ』

「え？」

DH『ジフンくん来てる』

ドンヘさんから言われて外を見ると

キャップを被った人がお店の前で携帯をいじっていた

「ドンヘさんお疲れ様でした」

DH『気をつけてね！』

お店を出てジフンに駆け寄る

「ジフンどうしたの？」

『仕事早く終わったから…』

「そうなんだ、何か食べに行く？」

『Aのビビンバが食べたい』

「じゃあ帰ろ」

『うん』

私が歩き出すと少し後ろをついてくるジフン

学生時代からの腐れ縁とでもいうのか？

.