コノ道Uターン禁止 -YG-【BTS】

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しばらくしてジャージャー麺と何故かチキンまで配達され


「チキンも…ですか？」


『入るだろ？引越し祝い…でもねぇけど』


ユンギさんは黙々とジャージャー麺を食べだした


無言で食べるジャージャー麺って…１人で食べるより美味しくない


『なぁ…お前さ…』


下を向いたまま話しかけられて前を向くと


『彼氏とかいたんじゃねぇの？』


今更ながら心配されてしまった


「今確認する事ですか？いないんで大丈夫です！最近はもっぱらお見合いばっかりですから」


そう答えるとクククッと肩を動かして笑っている


『まだお見合いは早いだろ？それに…お前ならお見合いなんてしなくても大丈夫そうだけど？』


笑われた瞬間めちゃくちゃムカついたのに、その後の言葉で怒る気にはなれなくなってしまった


「うちのオンマは女の幸せは結婚だって思ってるから…早く嫁がせたいみたいで…」


『へぇー、お前んとこいい家族なんだろうな』


そう言うユンギさんの顔が少し寂しげに見えて気になってしまったけど


『でも１年はお見合い禁止な！一応、清く正しいお付き合いするんだし？』


イタズラに笑うその顔を見て、またイラついてしまった


「本部長こそ、彼女いるんじゃないんですか？モテるって聞きますけど」


反撃しようと試みるも


『俺に寄ってくる奴って俺じゃなくて俺の家柄が魅力なんだし、そんなのモテるって言わないんじゃねぇ？』


真っ当な答えに反撃すらできない


確かに…そういう人も少なくはないだろう


『お前みたいなタイプは珍しいって事だよ』


顔をあげて言うユンギさんを見て、笑ってしまった


『何笑ってんだよ！』


「いや、言ってる事はいいんですけど…口の周り凄い事になってます」


ティッシュ箱を差し出すと


『ジャ、ジャージャー麺はこうなるから美味いんだろーが！』


不貞腐れて口を拭くから、また笑ってしまった







それからビールとチキンを食べて部屋に戻る


「まぁ…思う程悪い人ではなさそうだけど」


ベッドに座って考えた


きっと、今回の事は何か理由があるのだろう


イ会長だけが理由じゃない気がした


社長があれだけ頼みこんで、こういうの嫌いだと思うユンギさんが従うのだから…


手当てつくし…仕事だと思うしかないかな…


後で後悔に襲われるなんて、この時の私は考えもしなかった




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