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「ごめんね、無理矢理連れてきて。ここならゆっくり話せるでしょ?」






わたしが何を言い出そうとしているのか、頭のいい勇太くんなら勘づいていそうな気がするのに








こうやっていつも通りの優しさをくれる。







だからこそほんとに自分の判断が正しいのか不安になってしまうのだ。





『…あのねっ、』





でもわたしは決めた。









『勇太くんッ、もう終わりにしませんか。』






自分で決めて言い出したくせに、涙はとどまることを知らない。






「A泣いてる。俺と別れたいっていいながら泣くのはずるいよ。」






勇太くんの言う通りだ。





わたしはズルい。








『ごめん…ッ、』






「どうしてか教えて貰ってもいい?」






『…ッ、わたし、気付いてた…勇太くんがッ…』








わたしが何の話をし始めたのか検討がついたのだろう。





柔らかい笑顔を向けていたはずの勇太くんの表情が強ばったような気がした。







『そのッ…女の子と…それにッ、わたしは勇太くんのお母さんじゃないっ、』








前につい掛けてしまった電話で知ったその事実も伝えれば、彼はわたしから離れてソファに座り込んだ。









「そっか、A知ってたんだ…」






『うん、』






「ごめんね、」






『…ッ、』








そんな優しい言い方をしないで、もっとわたしが嫌うような態度でもとってくれれば楽なのに。






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みゅう(プロフ) - 最高です泣いちゃいました(TT)本当に恋してるとき胸がギュゥってするやつになってやばいです(TT) (2019年2月11日 23時) (レス) id: e5fba142e0 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 読ませていただきました(^^)心が暖かくなる素敵なお話でした!ありがとうございます! (2019年1月18日 19時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
べりーちゃん - 素晴らし作品でした。ありがとうございました。 (2018年11月3日 8時) (レス) id: 86a2f67dc6 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ひかるさん» 読んでいただきありがとうございます!廉くんのお話公開中ですのでよろしければぜひ! (2018年10月28日 0時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - Mt.Wind Bellさん» ぞっこんになっていただけて嬉しいです( ; ; )またはちみつショコラの世界でお会い出来るように、機会があれば番外編などお届けできればなと思っております! (2018年10月28日 0時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るる | 作成日時:2018年9月24日 17時

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