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駅まででいいよって言ったのに、律儀な作間くんは家まで送ってくれた。のだけれど。
「…龍斗くん」
作「なに？」
「もし雄登に見られたらたぶん龍斗くんぶん殴られちゃうから手離さない？」
作「…やだ、俺まだ彼氏だし」
「…」
ちょうかわいいけど。
雄登に見られたらどうしようっていう焦りの方が強くて。
…だってきっと、私いますごく幸せそうな顔してる。
作「那須ん家の場所は知ってるけど行ったことはないんだよなぁ」
「今度おいでよ、浮所くんたちと」
作「うん、Aちゃんにも会えるし」
「…学校でいくらでも会えるでしょ？」
作「うん、まあそうなんだけど」
へへ、ってなんだか作間くんがほんとに彼氏みたいに優しいから、勘違いしそうになる。
ただのカップルごっこ、なのに。
あと何回か角を曲がれば家に着く、ってときに、作間くんが急に立ち止まった。
「…龍斗くん？」
作「…Aちゃん」
「…うん？」
作「……A」
ちっちゃい声で、私のこと呼び捨てにして
びっくりしてたら、綺麗な目が私を捉えた。
作「りゅうとって、呼んで」
「…りゅうと？」
作「…」
「龍斗」
作「ふふ、うん」
「龍斗？」
作「…やっぱ恥ずかしいな」
「なんで呼ばせたの(笑)」
作「なんででしょう？」
困ったように笑う作間くんは、何を考えてるのかよく分かんない。
ぎゅう、って確かめるみたいに強く握ったあと、離れた手が、寂しい。
作「最後に、ワガママ言っていい？」
「お礼のお出かけだから、いいよ」
作「そっか」
おかしそうに笑ったあと、壊れ物を扱うみたいに、優しく私を抱きしめた。
…なにこれ。
「…龍斗くん？」
作「身体が離れたら、カップルおしまい、ね？」
「……うん」
作「…たのしかったなあ、」
駅でAちゃん見つけたとき可愛くてびっくりしちゃったなぁ、なんて言うから、ただでさえ上がってる心拍数がきっとすごいことになってる。
…作間くんに伝わっちゃう。
作「よし、おしま、」
「…あとちょっと、だめ？」
作「……ワガママだなあ」
ぎゅーって強くしたあと、作間くんはちょっと強引に私の身体を離した。
作「…帰ろっか」
「…うん、さくちゃん」
一瞬、動揺したように瞳が揺れた作間くんは、何事もなかったかのように微笑んだ。
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RlNA - 那須雄登と浮所飛貴妊娠話が見たいです (3月27日 1時) (
レス) id: cfab229797 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - さくまくんの小説で1番好きなので再開されるなんて嬉しすぎて嬉しすぎて！！楽しみにしてます！！ (2019年12月2日 20時) (レス) id: 7cf2b2ad2f (このIDを非表示/違反報告)
なな - 久しぶりに戻ってきたら明日から更新して下さるそうでとても嬉しいです！ (2019年12月2日 0時) (レス) id: 516e5ca59b (このIDを非表示/違反報告)
chAp(プロフ) - ゆゆさん» お忙しい中、教えて頂き本当にありがとうございます！早速読ませて頂きます！これからも応援しています！ (2019年10月1日 18時) (レス) id: 678ee8bce3 (このIDを非表示/違反報告)
れしゅあ(プロフ) - ゆゆさん» わざわざ教えて下さりありがとうございます！楽しく読ませて頂きます！ (2019年10月1日 18時) (レス) id: f99b151d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2019年8月22日 8時
