ワスレナグサ (ページ8)

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3月までスクロールし遡って12日をタッチする

【ドーン！裸の少年春祭り】衣装合わせ

と書かれていた

正直Googleは目を覚ましてから今まで一度も開いてなかった

開いてしまったら自分を検索してなにがでてくるのかわからないし自分の全て知ってしまうようで怖かったからだ

『とりあえず、今は【ドーン！裸の少年春祭り】で検索っと』

検索して1番上に

Doooooon！裸の少年春祭り - テレビ朝日

と出てきたのでクリックしてみた

そこにはとても長いタイトルと休演のお知らせがあった

どうやらこのイベントはHiHi Jetsにとって初めての単独イベントだったらしい

しかし私が長い眠りについていた間に世界はコロナウィルスに侵されていた

『コロナのせいでなくなっちゃったのかぁ』

oはメンバーカラーで6個あった

(私も出る予定だったのか)

『退院して復帰したとしてもローラーとかダンスとか歌とか出来るかな…』

日に日に治っていく頭の傷と共に募っていく退院後の不安

『とりあえず、今は自分のパートを練習してダンス動画見るぐらいしかできることないよね』

夢だって思い込んで寝ても結局、次の日が来てメンバーがお見舞いに来てくれると現実なのだと自覚させられる

(退院するまでに自分のこと検索しないとなぁ…)

今日もいが、、じゃなくてそやくんの言っていたことを思い出しながらノートにメモしていく

このノートはみんなが教えてくれた私の知らない私の記憶を書いている

少しでも変化を求めてやってみたけれど結局なにか彼らとのことを思い出すこともなかった

だけど始めるとやめられない性格の私はなんとなくだが続けている

『もう2冊目埋まりそう。まだ書き始めて2ヶ月なのに』

それだけ、たくさんの思い出があるという事実は私にとって重く重くのしかかってくるものだった

(私が逆の立場だったら絶対会う度に泣いちゃうし思い出話なんてしてたら辛くてたまらない)

『ごめんなさい、』

そう言いながら夕日が沈んでいく病室で1人涙を流した