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スンチョル side
「あと、ミンギとジフンも脱出を」
「ミンギさんはわかるけど、どうして僕も？僕は組織の人間だよ。サポートタイプの能力だけど、何か手伝えることはあるはずだし…」
「だからダメなんだよ」
そろそろ。
いや、きっと、もう…"あの人"は動き始めてる。
"あの人"の存在が明るみになったら、わからない…わからないけど、仲間にすら危害を加えるのではないかと、俺はずっと懸念していた。
利用出来るものは何でも利用する人だから、尚更。
「お願い。最初で最後だから。ヒョンのお願いを聞いてほしい」
「………」
ジフンはじっと俺を見つめる。
何かを探るような視線に思わず苦笑してしまう。
「…ヒョンはどうするの？」
「俺はウォヌや、他の仲間を脱出させる為にもう少しここに残るよ」
「ヒョンも脱出するんでしょ？」
「……うん、そのつもりだよ」
俺の答えにジフンは数回頷き、…わかった。と呟く。
「脱出するよ。でも一つだけ言わせて」
「うん？」
「最初で最後とか、簡単に言わないでよ。なんか死にに行くみたいで、嫌だから。その覚悟」
「はは…ごめん」
…ジフンは鋭い。
覚悟…そう、覚悟は必要だ。
仲間を助ける為に、"あの人"に逆らう覚悟。
死も同然の覚悟だ。
「ミンギ」
「なに？」
「スニョンとジフンのことお願い」
「はぁ…出来ることはしてあげる」
ここまできたらね。と若干愚痴るようなミンギに本日何回めかの謝罪を口にした。
"例の件"も含めて申し訳ない。
「スニョン、ウォヌのことは俺に任せて。それとジフンとミンギが無事に脱出できるよう守ってほしいんだ。君の能力で」
「…しょうがないなぁ。孤児院の件でアンタには世話になってるし…」
ウォヌのこと頼みます。と最後は何故か敬語になるスニョンはポリポリと頭をかいていた。
「それじゃあ、ヒョン。気をつけてね。またあとで」
「うん。ジフン達も気をつけて」
作戦会議室から出ていく3人の姿を見送り、俺はさて、と脚を動かす。
痛む脚はあと何回頑張ってくれるかな。
「待ってて、みんな」
残りの仲間を探しだす為に、俺は走り出す。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
