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スンチョル side
影が蹂躙する。
「ジフナっ！！」
「なん、だよ！くそっ」
影は執拗にジフンを狙う。
ジフンの放つ銃弾は影に当たるが、まるで効果がなく。
そもそも影に物理は効かないのだ。
「チビちゃんから先に始末しようか。うん、そうしよう」
影には無意味だと悟ったジフンがテヒョンに向けて銃弾を放つ。
だけど影がそれを阻止し、ジフンを呑み込もうと大きくなる。
「させるかっ！！」
テヒョンの元まで一気に距離を詰めた俺は右腕に意識を集中させ、振り翳す。
「それは流石に危ないや、おっと！」
拳は避けられ俺は今度は脚に意識を持っていく。
全力だ。手加減なんてしてられない。
100％、力を込めて。
「だあああっ！！！」
「っう！？！？」
テヒョン自身の横腹を蹴る際、影がテヒョンを守るかのように隙間に入り込むが、関係なく俺は影もろともそのまま蹴り飛ばした。
勢いよく飛んでいくテヒョンは壁に激突する。
「っはぁ、ぐっ、うぁっ、」
倒れ込むテヒョンは、息をするのもやっとという感じで床に手をついていた。
一応100％の力を出したんだけどな、俺。
それなのに気絶もしないのか…あの影がクッションになったせいか、ははっ、厄介過ぎる。
「っう……」
「ヒョン！！」
脚が痛む。
まだまだコントロールが難しい、この能力。
と、苦笑しているとジフンが駆け寄ってき、肩を貸してきた。
「ここから移動しよう」
「ジフナ、俺を置いていきなよ。この脚じゃ走れない」
「馬鹿言うな。僕を守るんだろ。だったら最後まで責任持って守ってよ」
ジフンはそう言い、俺を引き摺るように歩き出す。
だが、
「逃がすとでも思ってるの？」
低い声が、思ったよりも近くで聞こえたかと思うと、ジフンの小さな身体が簡単に吹き飛んだ。
「ジフナっ！！！」
ジフンの身体は為す術もなく、デスクの上に叩き落とされる。
「くくっ、あははっ、簡単にっ…ふは、飛んでっはははは！！」
「っお前、っ？！」
とち狂ったように笑うテヒョンを見れば、異形な姿に変貌しつつあり、目を見開く。
影がまるでテヒョン自身を呑み込もうとしている。
右半身が黒く染まる。その黒はどんどん、侵食していくかのように…。
「(これが…この能力の代償か)」
ギリッと唇を噛み締めた。
精神が侵されはじめている。
尚も笑い続けるテヒョンの姿は、哀れにも見えた。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
