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もし今の状況が能力のせいだとしたら、どうすればいいのか。
目の前には幼い頃の私。
にこにこしながら、その無垢な瞳が私に向けられる。
紛れもない、この子は私だ。
『テミン！気がついたよ〜！！』
『…本当？』
私(子供)が声を掛けるとおずおずと姿を現した幼い頃のテミンの姿に、私は息を呑む。
あどけない顔で訝しげに私を見ていた。
『ねぇ、貴方はどうしてこんな場所にいるの？』
「え、あ〜、それは…」
どうして、と問われても…。
私の方こそ知りたい。
いつまでも答えない私に痺れを切らしたのか、私(子供)はぐっと距離を詰めるように近づき、
『ねぇっ！！』
「うぉ！！」
私の身体を貫通した。
「え、えっ、えっ？？」
『無視はよくない！』
戸惑う私は、ごめんなさい…。と聞こえてきた声にそこでやっと、私(子供)が私ではなく私の後ろにいた人間に今まで話し掛けていたのだと気付く。
「………」
勘違いはっずかしいっ！！
というより、今の何？？
身体通り抜けられたんですが？
「幽霊…？いや、死んでないはずだから、生霊？…それもなんか違う気がする」
ぶつぶつと独り言のように悩む私は、私(子供)が話し掛けていた人物を見て、目を見開く。
「…オンニ？」
勝手に口から零れた言葉は、誰にも聞かれることもない。
それはまるで見てはいけないもの。
そう言われてるように、突然頭の奥底に痛みが走った。
今までだって何度かあった。
だけど、今回は今までの比例にならない痛み。
「……い、っあ…！！」
痛い。痛い。痛いっ。
痛みが全身を駆けるような、そんな感覚に膝から崩れ落ちた。
楽しみも、悲しみも、喜びも、辛さも、全ての感情が押し寄せては、私自身を貫いていく。
「…あ、っ…く…！！」
一転。
痛みにのたうち回る私の目の前で、光景が切り替わる。
『A、テミン、よく見ておいて下さいね？』
『…は、はい…』
施設のような場所。
機械ばかりの部屋の真ん中には異形な装置。
そして"あの人"。
私(子供)はテミンと強く手を握り、それに繋がれた名も知らない子供を心配そうに見ていた。
"あの人"の指示通りに装置が動きだす。
だけど、
『い''たい！っあああ！！やめてえええ！！！！！っいやだあああああ！！！！！』
「……っ」
痛みに苦しみ、泣き叫ぶ子供の姿に、私は力無く手を伸ばす。
思いだす。
私はこの光景を幾度となく見てきた。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
