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重いバッグを背負い、てくてくと歩いていくスニョンくんの後ろ姿を眺めているとウォヌくんが目尻を下げて、少し笑っていた。
「無事だっては聞いてたけど、それでもスニョンはまだ心配してるんだよAのこと。まぁ、俺もだけど」
「ごめんね。毎度倒れちゃって」
私が眠っていた間にもウォヌくんとスニョンくんが、何度かお見舞いに来てくれていたという話しを聞いていて、申し訳ない気持ちがいっぱいである。
「ところでそっちの人は誰？…さっきから凄い見られてんだけど」
じっと穴があくんじゃないかと思われるぐらい、ウォヌくんを見つめているジョングクくん。
少し気まずそうにしているウォヌくんに、そっか。と声が出た。
「ウォヌくん、会うの初めてだよね？この子、最近私達のとこに配属になったジョングクくんっていう子で…っ！」
初対面だし、軽く紹介的なものをウォヌくんにしていたら突然、どこかで爆発したような音が聞こえてきた。
その衝撃のせいなのか建物が揺れ、廊下の電気が消え辺りが真っ暗になってしまう。
「なっ、今のなに…」
「なんか爆発した…？」
状況がわからず膝をつく私とウォヌくんは辺りを見渡す。
ジョングクくんは直ぐさま立ち上がると、真っ暗で見えない廊下のその先をただ一点に見つめ、何かを確認するように目を凝らしていた。
「ジョングクくん…？」
「…静かに」
ジョングクくんの言葉に息を呑んでいると、ウォヌくんが突然バタンと力無く倒れ込む。
「え、ウォヌくん！？」
どうしたの！？とウォヌくんを揺さぶっていると視界が一瞬歪み、意識を手放し掛ける。
「な…に、これ」
「A、鼻と口を塞いで。出来るだけ空気を吸わないで」
「…え、むずっ」
頭を抑え必死に意識を保つ私に向け、ジョングクくんがそう言ってきた。
「空気に混じって何か薬品の匂いが充満してる。その人が倒れたのもきっとそのせい」
誰がそんな事を…。と言いかけてやめる。
コツンコツンという足音が聞こえてきたからだ。
するとタイミング良く、非常用の電気が点く。
「ちょっと、なんで皆倒れてないわけ？」
もっと倒れてる予定だったのに。と不機嫌そうに呟く女性の姿に私は顔を上げた。
そしてその後ろから、もう1人姿を現す。
「A」
何度か呼ばれたことのあるその声で名前を呼ばれ、私は息が詰まりそうになった。
あぁ、そうか。
「迎えに来たよ」
彼等の狙いは、私だ。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
