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「お前、大丈夫なのか？」
ジョンハンさんと一緒に監視されているチャニョルの部屋へ訪れたところ、チャニョルからはその一言。
「まぁ、なんとかね。君こそ本当に大丈夫なの？死にかけてたのに」
ジョンハンさんは扉の近くの壁にもたれ掛かり、私はベッドに座るチャニョルと対面するように椅子に腰掛ける。
最後に見た顔色の悪さはなく、案外快適そうに過ごしている様子だった。
「お前の仲間が完璧に治してくれたからな」
「そっか。…なら良かった」
ハンソルくんの能力はやっぱり凄いなぁ。と自然に笑みが零れる。
チャニョルはそんな私に、ありがとな。と恥ずかしげに顔を背けて言ってきた。
「と、突然なに」
「言いたかったんだよ。素直に受け取れ」
スンチョルさんやジョンハンさんがお礼を言われる理由はあれど私は何かあるかな。
いやダメだ。残念過ぎるほど全然思い当たらない。
「お前に助けられたんだよ。あの時お前の手を取らなかったら、俺は今もずっとアイツの言いなりだった」
目を細め、まるであの時話してたことを思いだすようにチャニョルは言葉を紡ぐ。
出会いは最悪だった。
『なんだ…セフンじゃないのかよ。アイツ何やってんだ？』
初めて会った君はとても傲慢で。
『威勢が良いのは相変わらずだな。残念だけど今日はお前じゃなくてガキに用事があんだわ』
目的の為なら手段を選ばないような人間だった。
だけど。
『ごめんな。助けに行けなくて。セフンを探し出してみんなでここから逃げよう。もう誰も苦しまなくていいんだ』
誰よりも家族想いの君は。
誰よりも苦しい思いをして大切な家族を守っていた。
「ははっ…」
「おい、笑うなよ」
「いや…うん、ごめん。違うんだ」
チャニョルは不機嫌そうに口をへの字に曲げていた。
「私、君の第一印象めちゃくちゃ最悪だったけど…こんなにも変わるんだなぁって」
「あぁー…」
あん時はなぁ…。と若干苦い思い出に気まずい反応で頷く。
そんなチャニョルは私に向かっておずおずと手を差し出してきた。
「握手。最後だし、良いだろ？」
「………」
私はその要求に無言で答えた。
最後、という言葉に私は敢えて触れなかった。
大きく温かい手は、これからも大切なものを守っていくんだろうなと私はそう思いながら、
「元気で」
チャニョルに別れを告げた。
いつまでも家族が一緒にいられるように、祈りながら。
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
