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それはあまりにも綺麗な背負い投げだった。
床はコンクリートにも関わらず大男が打ち付けられた衝撃でヒビが入る。
あのヘビー級をいとも簡単に投げるなんて。
「(これが強化系の能力…)」
やっぱりスンチョルさんは強い。
ジョンハンさんが認めるだけある。
「…まったく、やはり失敗作だな君は」
キムジヒョンは呻く大男を一瞥するとそう吐き捨て踵を返した。暗闇に姿を消すキムジヒョンを見てスンチョルさんが私の名前を呼ぶ。
「Aちゃん、キムジヒョンを任せていい？俺は彼の相手をするから」
「は、はい！」
スンチョルさんは倒れ込みながらも暴れる大男を押さえ付けながら私からチャニョルに視線を移す。
その顔は少しだけ複雑そうだった。
「君がキムジヒョンに逆らった理由は正直どうでもいいけど、君が今まで彼に加担したという罪は消えない」
「…あぁ。わかってる。全てが終わったら償うつもりだ」
「………」
例え理由がなんであれ、スンチョルさんの立場からしてみたらチャニョルの今までしてきた事はどうしても目を瞑ることが出来ないのだろう。
もどかしい。
全てはキムジヒョンのせいなのに。
だけど、今はとりあえずだ。
「行こうチャニョル！」
チャニョルの手を引っ張り、キムジヒョンを追う為に走り出す。
暗闇の奥には扉があり、そこから逃げたのだとわかった。
「ねぇ、チャニョル」
「なんだよ」
「スンチョルさんはああ言ったけど、説明すればきっとわかってくれるよ」
扉を潜り長い廊下を走り抜けながら私はチャニョルに言う。
「だとしたらお前ら甘過ぎ。いつか絶対痛い目見んぞ」
「その時はその時だよ」
「なんだそれ」
私の少し後ろを走るチャニョルが小さく笑った気がした。
前方に光が見えてくる。
それは希望か絶望か。
ただ今の私にはみんなを助けたいというただそれだけの想いしかなかった。
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
