47 side焦凍くん ページ48
往来のど真ん中。
一部始終を見ていた。
見ていることしかできなかった。
A「ぁ、ぁあああぁ、ぁああ……ッ」
わんわんと子供のように泣きわめく彼女に、
一瞬どうしていいかわからなくなった。
敵連合と一緒にいた彼女。
爆豪を救った彼女。
どっちが本当かなんてわからない。
きっとどっちも彼女で、どっちも輪廻Aなんだ。
八百万「あの方は………。轟さん？」
焦凍「っ…………。」
あの日、初めて見たお前の目は
昔の俺のように何かを恨んでいて、
それでいて助けを求めていたんだ。
A「無責任だよ''……ｸﾞｽｯ…
酷いよ、酷い''、ただ、ただ、
普通に''生きたかっただけな''のに……ッ」
毎日毎日親父に死ぬほどしごかれて、
母親も磨り減っていく毎日で、
誰かに助けて欲しかった。
誰も助けてはくれなかった。
でも今、仲間ができて、
親父も俺たち家族と向き合いはじめて、
俺は救われた。
A「こ''ん''な未来なんて……ッ、
こん''な個性なんて……ッ」
だから、諦めないでほしい。
まだ お前も間に合うのなら______。
A「しょ………とくん………？」
焦凍「……｡」
優しく、優しく彼女を抱きしめた。
彼女がなにを思い感じているかなんて知らない。
彼女が抱える過去も闇もなにも分からない。
焦凍「俺は……正直、お前になんて言えばいいのか
わからねぇ。お前のおふくろも…助けてやれねぇ。
だから、
お前が泣き止むまで俺はここに居る。」
ヒーローは、誰かが泣いてたら手を差し伸べるんだ。
─── そう緑谷が言っていた。
八百万「やっぱり貴方、この間守ってくださった…！
そういうことなら私も傍にいますわ…！」
輪廻の背中に手を当てる八百万。
そうだ。
だから……俺も、俺たちも、
この腕の中の小さな君が泣き止むまで
手を差し伸べ続けよう。
A「は、は……君たち、馬鹿だ……
とんだ……大馬鹿ヒーローだ。」
相変わらず大粒の涙を流しながら、
安心したように笑った彼女。
次の瞬間、死んだように倒れ込む彼女を支えた。
彼女が抱えていた母親はグラントリノが引き取った。
焦凍「！？死ん……！？」
八百万「違いますわ轟さん！
彼女も疲れているんでしょう…！
早く手当を______！」
それから、彼女は警察に引き取られ
病院に搬送された。
そしてその後間もなく、行方不明となった。
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！！！(プロフ) - 無山さん» ええ、とても素敵な言葉ですね…！教えていただきありがとうございます(><)夢主ちゃんには幸せになって欲しいですよね… (2022年10月4日 11時) (
レス) @page21 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
無山(プロフ) - 本当に最高です。「ヒーローは世界を救うために君を犠牲にするがヴィランは君を救うために世界を犠牲にする」僕が何かで見聞きした言葉で一番好きな言葉です！夢主ちゃんはヴィラン側で幸せになって欲しいです♡ (2022年10月3日 21時) (レス) @page24 id: da890bbd5a (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 無山さん» ありがとうございます！漫画読んでて、絶対一定数こういう奴らいるよなって思って書いていたので楽しんで頂けて嬉しいです！ (2022年10月3日 21時) (レス) @page23 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
無山(プロフ) - 好きです。個性を持っていても他人をいじめる奴らがヒーローになんざなれるわけない。いいですよねぇ自分が馬鹿にしてたものに負ける時の表情！創造だけでも気分が高まる。さいっこうに好きです! (2022年10月3日 18時) (レス) @page21 id: da890bbd5a (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 暖かいお言葉ありがとうございます；；6期アツいですよねぇ！！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月3日 10時) (レス) @page20 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：！！！
| 作成日時：2022年10月1日 18時
