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kamiya..
俺は眠りから目を覚まして、自身にかかっているブランケットを見て、周りを少し見渡すと見覚えのある部屋と人がいた。
『…あ！…えっと、お、おはようございます』
彼女が持っていた、皿にはトーストが2枚ずつ入っていて、テーブルの真ん中には俺がお礼に渡したジャムが置いてあった。
「…それ、食べてくれるんですね」
『…せっかく、神谷さんもいるので』
そう聞く俺と笑いながら答える彼女は、何となくお互いにぎこちなさが抜けなかった。
俺は、胡桃沢さんに机の方に手招きされて椅子へと座った。
…なんだか、申し訳ない。
そう思いつつも、楽しそうにしている彼女を見たら途中で帰るのも気が引けた。
「…いただきます」
お互いにそう言うと、無言でジャムを塗って一口食べる。
美味しい、とお互いに思っているはずだが、静かになってしまっている。
その沈黙を破るのは、やっぱり彼女だった。
『ふふっ…』
急に笑いだした彼女はパンを置いて俺の方を向いた。
『…なんか、気まずくないですか？』
「それ、口に出すんですか」
そう言って笑うと『確かに』と、彼女も笑った。
『このジャム、美味しいですね』
「そうですね」
やっぱり、俺の返事はつまらなくて冷たいだろうか。
『…そんなこと気にしてたんですか？』
「…え？」
『声に出てましたよ』
彼女は、ミルクティーを1口含んで俺に言った。
『私は別に、神谷さんのことをつまらないとか冷たいとか1回も思ったことないですよ』
「…そう言っていただけると、嬉しいで…」
「嬉しいです」と言おうとしたところを彼女の声で遮られた。
『でも、冷たいなぁと自分で感じてるなら、私の事“胡桃沢“じゃなくて“A“で呼んでください！』
そういう彼女に迷っていると、目の前からの期待のキラキラオーラが半端なく飛び交っている。
…そんな目で見られたら呼ぶしかないだろ。
そう思い、俺は彼女の方を向いた。
「…分かりました、これからはAさんって呼びます」
『やったぁ！…胡桃沢さんって呼び方、何だか違和感があって』
そう笑う彼女に俺も条件を突き付けた。
「…ただし、Aさんも俺の事“神谷“じゃなくて“将人“で呼んでください」
そう言うと
『え、あ、分かりました…まっ、将人さん…』
Aさんが照れるからか、俺まで恥ずかしくなってきて、お互いに目を逸らした。
その瞬間カーテンから太陽の光が少しだけ入った気がした。
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雫(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます！ 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます！更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします！ (2019年9月19日 18時) (
レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます！これからもムリせず更新頑張ってください！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます！この小説を好きと言って貰えて嬉しいです！更新、頑張ります！ (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
無 - こんにちわ！この小説好きです！更新待ってますね！ (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2019年8月22日 22時
