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中堂side
少し、無言の時間が続いたが
清華が、口を開いた。
貴｢なぁ、中堂さん。｣
中｢なんだ。｣
貴｢この事が解決したら、オススメの店紹介するから食べに行こ。｣
俺は静かに頷いた。
それに清華はニッコリと笑って
短くなったタバコの火を灰皿に押し付けた。
朝早くて誰目来ていない中、私達はニュースを見る。
テレビに映っているのは宍戸理一という男。
貴｢本…。｣
多分ミコトが買ってくるだろう。
私はコーヒーを飲みながらニュースを見た。
────────────────────
向｢科捜研で調べましたが､
事前に拭き取られた痕跡があるらしく
指紋やDNAなど高瀬に繋がるものは
何も出ませんでした｡｣
毛｢この絵は､久部さんが宍戸理一から
受け取ったものですね?｣
久｢…はい。｣
気まずそうに答える。
毛｢どういう関係で?｣
六｢知人の紹介で...
3回くらい会っただけで良く知らないんですけど｡
今思うと､誰かに高瀬を見つけさせたかったんじゃないかって｡
何度も誘導されたんです｡
犯人が誰か分かるか?って...
でも､宍戸は犯人が高瀬なんてとっくに知ってたと思います｡｣
中｢いいように利用されてたって訳か｡｣
会議室はいつもより重い空気だ。
神｢宍戸はともかく､高瀬はどうなってるんですか?｣
毛｢高瀬は誰の殺害も認めていません｡｣
その言葉にUDIメンバーは驚きと同時に
呆れた表情を見せた｡
毛｢この本で高瀬が語っているのは
立件されてない事件のみです｡
被害者がどこの誰か分からず“妄想”と
言ってしまえばそれまでです｡｣
他殺が確定されているものも知らない｡
被害者と高瀬の共通点もない｡
犯行に用いられたボールも見つからない｡
大崎めぐみさんのご遺体は解体された後
酸で溶かされ死因を突き止められない｡
毛｢このままでは...
高瀬を殺人罪に問えない可能性があります｡｣
私以外、全員が冷や汗をかく。
神｢つまり高瀬は一切の殺人を認めず
死体損壊と死体遺棄だけで逃げ切るつもりですか?｣
毛｢はい｣
夕｢ありえない｣
このままでは高瀬を殺人で裁けない────
貴｢はぁ……。｣
お腹の中が混ざって動いたような感覚がして気持ち悪くなる。
高瀬………。
私は手に持っている赤い口紅のついた紙コップを握りつぶした。
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雫(プロフ) - 明里香さん» すみません！ありがとうございます！ (2019年1月7日 18時) (
レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「久辺部」ではなく、「久部」です。 (2019年1月7日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2018年8月23日 17時
