貴方以外を愛すことは出来ないのに[wrwrd] (ページ4)

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『もうひとつ､わがまま聞いてくれる?』

gr｢……なんだ?｣

『きす､してほしい』

gr｢勿論だ…｣

私達は重ねるだけのキスをした｡
別れの…悲しいキスを｡
でもそれでいい｡
別れの言葉なんてもう､要らない
グルッペンをこんなにも愛して､
グルッペンにこんなにも愛された
それだけでいい…
それだけで満足だから…

だからそんな切なそうな瞳で見つめないで…
私を､迷わせないでよ…
最後は笑顔で別れたかったのに
涙が…溢れそうになるから…

gr｢A…｣

やめて

gr｢俺はお前を…｣

言わないで

gr｢愛してる｣

まだ､あと少しだけ…笑顔で…いたかった

『っ…う…』

溢れる涙は､止まることを知らない｡
その言葉が､嘘だと知っていても涙は止まらない｡

私は涙を流しながら
あのころの笑顔で
平気なフリをして
貴方に抱きついた

涙を隠すように顔を埋めて
嗚咽が漏れる口を動かし
別れを告げる

『さよなら…グルッペン｡』

貴方は何も言わずに､抱きしめてくれた