陽だまりの５人組 (ページ10)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:88,074 hit

ｺｰﾋｰとｺｺｱとふんわりと side A ページ10

｢に～のっ｣

前をスタスタ歩くニノに声をかける。

あの後。
一通り自己紹介を済ますと、ニノは
初対面とは思えないほどリーダーときゃっきゃきゃっきゃ楽しそうにじゃれていた。

ほんと、人の懐に入るの上手いよね。

けどさ、さっきからずーっと、ちょっと眉間にシワよっちゃってるよ。
どーせ頭でも痛いんだろ。
このまま放っといたら絶対ゲームばっかりして余計酷くなるんだから。

「今日俺んち寄って行きなよ。家帰ってもゲームしかしないでしょ？」

「失礼な！相葉さんと違って俺はやることはちゃんとやってからゲームしてますよ」

もうっ、素直じゃないなあ。

「いいからっ！ねっ？」

そういう経緯で、今俺の部屋には俺とニノがいる訳です。

「何か飲む？」

「コーヒー」

へいへーいっと軽く返事をして、キッチンでココアを入れて部屋に持っていく。

「…………」

ニノちゃんから視線を感じるような…
いや、気のせいか。気のせいだ！

「……ねえ相葉さん」

「ん？何？どうかした？」

「コーヒーって、知ってる？」

「そりゃあ勿論」

「ココアって、知ってる？」

「勿論ですとも」

「ココアとコーヒーの違い、教えてあげようか？」

「もうっ、どーせニノちゃんコーヒー入れたらブラックでしょ！余計頭痛くなるよ！」

「………何で、そういうことだけはやたらと気付くかなあ」

ふふん、伊達に何年も友達やってる訳じゃないもんねーっ

いっつも鈍いくせに、とか何とか聞こえた気がするのは空耳だ！空耳！