side M ページ42
「やっほ！」
「うるさいよ相葉さん」
「ねえ智くんどこ行くかわかってる？絶対足んないってその荷物じゃ」
「だって入ったもん」
現在17:23
空港の搭乗ゲート前。
夕方の便で出発、
………あ、そっか。言ってないんだっけ？
優勝しましたダンス大会。
なので、オーストラリア、行ってきまーす！
何？俺にしてはテンション高い？気のせい、気のせい。
とりあえず集合したんだけど、大野さんの荷物が
まさかの、リュック１つ。
…ありえないっつーの。
逆に何持ってきてるんだろ？
暫く経つと、俺たちが乗る便の搭乗案内が始まったことを知らせるアナウンスが流れた。
「あっ！行こ行こっ！！！早くっ！」
「だから相葉さんうるさいよ。心配しなくても飛行機逃げないから」
「もーニノちゃんも楽しみでしょっ！ほら行くよっ」
テンションMAXだよ相葉くん。
あ、いつもかな…？
「え、まじか」
「おお、」
旅費は学校が払ってくれてるからエコノミーだろうと覚悟してたのに
なんと、ファーストクラス。
「でもさ、一昨年行ってた先輩は確か、エコノミーだって言ってたような…」
「あーなんかね、飛行機の席どこなのって聞いたら窓際の席じゃなかったから学園長に直談判したの」
へ…………
「そしたらさ、窓際はここしかありませんって、ファーストクラス」
はぁあ…………
「あ、大丈夫だよー。グレードアップは学園長のポケットマネーらしいから」
はい………
「学園長、智くんに甘い…」
「大野さん、絶対に特待生優遇の範囲越えてるよね」
絶対そうだよ。普通ここまでしねーよ。
「あれじゃない？リーダーのこと自分の孫と勘違いしてんじゃないの？」
流石にそれはないだろ！
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作者名：yellowstorm | 作成日時：2019年7月12日 19時
