宴の始末2 ページ24
「何だ.......今回お前達の作戦行動で街は壊滅を免れた。社の先輩として、一言言うべきだろうと思ってな」
思わず背筋を伸ばす、が。
「報告書は明日までだぞ」
『.......はい?』
「貴様ら白鯨に辿り着くなり別れたらしいな、探偵社は集団組織だ。今回の成功を以降に活かすなとは言わんが者の基本動作は疎かにするな。鏡花も同じだ。探偵社員として自覚を持ち決して恥ずべき行いをあとに残さぬよう___」
「全くだねぇ国木田」
与謝野だ。
「どいつも酒付き合いが悪くて困ってンだ、銀時と長谷川はもう潰れちまったし。ちょっと付き合いなよ」
「え゙っ、いや俺もそれほどには.......高杉とか.......」
「アイツはAが酌してくれなきゃ呑まないって五月蝿いからさァ」
ズルズルと国木田を引き摺っていく与謝野だが、ふと立ち止まって。
「ほれ、一言言いたかったんだろ?」
「.......よくやったな!」
恥ずべき行いをあとに残すな。
その言葉を小さく繰り返し、敦は1つ鏡花に頼み事をする。
Aは高杉の所へ。
『晋助ェ〜酌してあげようか?』
「.......誰も頼んでねェよ」
『またまたァ与謝野先生から聞いたんだもん』
高杉は諦めたように笑い、Aの手を取って膝の上に座らせる。
『.......いやあの、何でココ?』
「酌してやるって言ったのはお前だろ」
そして高杉は敦の方を見る。ナオミと春野に頭を下げているところを。
「.......悪かったな」
ところどころ跳ねているAの癖っ毛を梳きながら告げてみるが。
『ん?何が?もしかしてこの間私のケーキ食べたの晋助だったの?』
「それは違ェよ.......オイ、何勝手に飲んでんだ未成年」
『総悟も飲んでたもーん、ちょっとだけ〜』
こちらに手を伸ばしてくる少女に愛おしさを隠せず、つい許してしまいたくなる。
「やめておけ高杉、統計上この場合Aの性格が豹変し乱暴になるか、極端に甘えん坊になる未来しか見えん」
「誰の統計だそらァ」
「作者だ」
「作者って何だ。ここは1つ試してみるか?暴力が出るか甘えが出るかは、博打になるがな」
「やめろ。Aが将来銀時のように酒癖が悪くなったらどうするのだ」
『zzz.......』
「パターン3、すぐ寝る、か」
高杉の腕の中ですやすやと寝息を立てるAの寝顔を眺め、高杉と桂は再び呑み始めた。
48人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風寧 - 銀桜さん» ありがとうございます!双黒メインの回ですが誰かしら出したくて。銀魂にも「コンビ」は沢山あるので誰にしようか迷いました笑。これからもよろしくお願い致します! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 541cd41ce9 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - 続編おめでとうございます! ここでまさかの土方さんが参戦ですか…!続きが楽しみです! (2019年12月6日 21時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:風寧 | 作成日時:2019年12月6日 19時