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若し今日この荷物を降ろして善いのなら1 ページ21

「Aちゃん!」

『敦君?』


ボロボロになりながらも、笑顔で手を振る敦。その他には、制御端末が握られている。


「なんとか、間に合ったよ」

『よ、良かったぁぁ』

「で、あれは何だ」


芥川が、座り込む神楽、その膝の上で眠る神威、そして少し離れたところで倒れる星海坊主を見やる。


『ちょっと家族喧嘩してただけ』

「って、Aちゃんもこんなに怪我して!」

『平気平気。それより早く脱出.......』


ガタッ


『.......敦君、ちゃんとボタン、押したのよね?』

「おおお押したよ!?」


Aはお妙を彷彿とさせる笑顔で敦に詰め寄る。


「寄越せ」


芥川が操作を試みるが、失敗。端末を投げ捨て、操舵室へ向かうことにした。

神楽と神威を起こし、星海坊主に肩を貸して進む。


操舵室にて。あちこちいじってみたが、効果なし。


『動けェェポンコツゥゥ!』

「Aちゃん乱暴すぎ!壊れちゃうから!」

「無駄じゃ」


入ってきたのは唯一残っていた団員、メルヴィル。


「外部から何者かが侵入し機関部制御を奪っておる」

『なっ.......誰がそんなことを.......!』


その時、スピーカーから聞き慣れた声。


「まだ方法はある」

『鏡花ちゃん!?』

「この無人機を衝突させたら、街に届く前に墜落させられる」

「そうか.......凄いよ鏡花ちゃん、これで皆助かる!」


そして敦は鏡花に早く脱出するよう言ったが、鏡花は否定した。


「私は虜囚。足首が鎖で繋がれているから、脱出装置のある部屋まで行けない」

「そんな.......っそうだ、神威さんが鏡花ちゃんのところに行けば!」

『無理よ、みんなボロボロだし.......』

「私のことは諦めて」

「駄目だ!軌道を___」

「命を犠牲にしてみんなを助ければ、きっと私は入社試験に合格できる。探偵社員になれる。なら何も惜しくはない」

「やめるんだ!」

『鏡花ちゃん待って!まだ探せば方法はきっと___』


もう、間に合わない。

芥川が敦とAを引っ張る。


「鏡花ちゃん!聞いてくれ!」

「ありがとう.......ごめんなさい」


そこでAはふと、気付く。この作戦を立てたのは誰だったか。そう、太宰と乱歩、そして会議に参加していたのかはよくわからないが高杉である。

彼らが、鏡花を犠牲にする作戦を立て、実行するだろうか?


『.......行こう、敦君』

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設定タグ:文スト , 銀魂 , 高杉晋助   
作品ジャンル:アニメ
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風寧 - 銀桜さん» ありがとうございます!双黒メインの回ですが誰かしら出したくて。銀魂にも「コンビ」は沢山あるので誰にしようか迷いました笑。これからもよろしくお願い致します! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 541cd41ce9 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - 続編おめでとうございます! ここでまさかの土方さんが参戦ですか…!続きが楽しみです! (2019年12月6日 21時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風寧 | 作成日時:2019年12月6日 19時

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