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「ううん。
何でもない。
大毅、一緒に勉強頑張ろな」
「うん。
・・・なあ、とも。
どんだけ、いっぱいの人に出会っても、
俺にはともだけやで?」
「もー、大毅、恥ずいって」
照れてる、ともが、可愛いて仕方ない。
ともの方が、
島から出て、前の暮らしに戻ったら、
俺から離れてくやろ?
分かってるねん。
とも、あの島で辛い想いしてるから、
だから、俺なだけ。
極限状況にあったら、
人は正常な判断出来ひんなる、言うやん。
都会に帰ったら、
ともが女の子に苦労なんかするわけないし。
俺んこと邪魔になるやろな。
ほんまは不安でたまらん。
「大毅、何考えてんの?」
「とものこと」
「どんなこと?」
「浴衣のとも、可愛ええから、
ぎゅうってしたいなあって」
「なんか、えっちかった。
今の言い方」
「しゃあないやん。
男の子やもん」
「実は、俺も、ぎゅってして欲しい」
「もー、可愛いっ」
胸がきゅうっと締め付けられる。
ともの背中にそっと腕を回して、
引き寄せる。
お互い薄い浴衣やし、
ともの体温感じて、
胸が苦しいぐらいに、波打ってる。
「大毅、みんな帰って来たらどうしよう」
「耳澄ませとかなあかんな」
「うん」
「ほんまは、ともと、ずっとこうしてたい。
一緒の布団で寝たい」
我慢キツイけど、
まさか、修学旅行で、
イケナイこと、するわけにいかんし。
そこは、ストッパーなってくれてる。
「俺も。
大毅の心臓の音、安心する」
俺の胸に耳当ててる、
可愛ええ仕草に、また胸、掴まれる。
さらさらの髪を指で掬ったり、
真っ白な頬を撫でたり。
腕の中で、ともが俺を見上げる。
「大毅」
聞き取られへんぐらいの小さな声で名前呼ばれて。
「ん?」
って、顔、寄せた瞬間に。
ちゅって、短くて可愛いキスくれた。
こんなん、反則やし。
もう心臓止まるかも。
俺、対処法知らへんのに。
「初めて、ともからキスしてくれたあ。
とも、キスしたかったん?」
感動や。
ともは、拗ねた顔して、
「ちゃう!
大毅がしてくれへんのが悪いねん。
俺はしたくないん!」
ほっぺた膨らませてる。
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未来(プロフ) - やばい。好きすぎる。続きも楽しませてもらいます♪ (2021年1月28日 21時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - かみちゃん、しげにハマるの早すぎて尊いです笑 (2021年1月25日 20時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 前コメントさせて頂いたものです。緑赤と思ってすみません…このお話めっちゃ面白いです!!これからの更新も楽しみです! (2021年1月22日 22時) (レス) id: a46d4b8797 (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!赤緑大好きで、毎回キュンキュンしておりますっ!!作者様の作品の大ファンなので! (2021年1月22日 8時) (レス) id: 4e1b2b15c7 (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - またコメント失礼します!なんか、キャラが本人達に似てるけど、でも違うところもあって…って感じでめちゃくちゃ入りやすくて読みやすいです!恋のABOも何回も読み直させて頂いてるんですけど、これもリピート間違いなしです!なんか上から目線っぽくてすいません… (2021年1月21日 22時) (レス) id: f84d2fbefe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fool | 作成日時:2021年1月17日 21時