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隣りにいた見たことのある色黒の大きな人が目を輝かせて私を見下ろして満面の笑みで口を開く。
「おおっ！インハイ優勝の総北じゃなかか！！今着いたとか？おったちが地元やけんな！一応挨拶に来たったい！！姫さんもあん時はその小さか体で良くやったとよ！」
「そ、そうなのですか。ありがとう、ございます。･･･ぁ。ご、ごめんなさいっ」
確かインターハイ３日目、集団に飲まれてしまった私を励ましてくれた人で･･･、後でインターハイの冊子を見て田浦さんという人だと知った。
思い出そうとしていたせいか、私は支えてくれた赤髪の人の腕の中でじっとしてしまっていたことに気づいて慌てて右足に力を入れる。
「気をつけんしゃい。可愛か顔に怪我がなくて良かったたい」
「あ、ありがとう、ございます。支えてくださって、怪我しなくてすみました」
怖そうな人だと思ったけど、目を細めて笑った顔はとても好印象だ。
だけど、近くに来てくれた先輩たちの顔を見ると、またその表情はキリリとしたものに戻ってしまう。
「阿蘇で鍛えた俺の足は一級品。ついたあだ名は･･･火の国、炎のクライマー。熊本台一エース。吉本進たい！」
自己紹介をした吉本さんの周りにいたファンらしき人たちがワッと沸く。
あわあわと周りを見渡していた私に気づいたのか、吉本さんは総北のみんなの方へそっと優しく背中を押してくれた。
手嶋先輩に手を引かれて先輩の腕に支えてもらいながら振り向くと、田浦さんが楽しそうにニッと口を釣り上げる。
「インターハイは怪我で欠場だったばってん、俺よか強か男たい！」
「････完全アウェイやな」
小野田くんと並んで立っていた鳴子くんがポツリと呟くと、吉本さんが小野田くんの前に一歩踏み出した。
「小野田坂道。インターハイ個人優勝。あの箱根学園に勝利した男･･･。同じクライマーとして、明日のレースは楽しみたい」
そう言って厳しい表情で小野田くんを見下ろした吉本さんは、一瞬私に視線を向けるとまた目元を和らげる。
人差し指の背で私のほっぺをするりと優しく撫でると背中を向けて歩いていってしまった。
な、何だったんだろう････今の･･･。
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よもぎ杏(プロフ) - うわぁぁぁぁあああああなんで今こんな神小説に出会ってしまったんだろう、、夢主可愛い。更新停止してる......復帰して欲しい。気長に待ってます。 (2022年10月16日 19時) (
レス) id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 色々言いたい事(感想)はあるんですけど、とりあえず、皆尊い!!好きです。(唐突) 更新、待ってます! (2022年9月15日 2時) (レス) @page24 id: d57692a101 (このIDを非表示/違反報告)
恭也 - 更新頑張ってください!!青八木さんと手嶋さんが3年になって、インターハイに出場するところ。早く読みたいです!更新、待ってます。 (2021年8月10日 21時) (レス) id: d15eb96a1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ゆゆさん» 嬉しい感想ありがとうございます＾＾そう言っていただけてとても励みになります♪頑張って更新続けますので今後もよろしくお願いいたします(*^^*) (2021年1月26日 20時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 最近読み始めてハマりました！これからも頑張ってください！ (2021年1月26日 20時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2020年8月14日 11時
