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俺は台所の隅にあった水甕から水を湯呑みにいくつか汲み、盆に乗せて和尚の元へと戻る
『…和尚さま、飲み水を汲んできましたよ。とりあえずこれをお飲みください。それから、この薬を』
「ありがとう…Aくん…！」
和尚は疑うことなく俺が渡した薬を飲んだ
『脱水症状がありますので水はなるべくたくさん飲んでください。それからこちらのお薬も』
「随分薬が多いんだな？」
『はい、症状が多いので。時期に効いてくると思います』
「助かったよ。さすが忍術学園の保健委員だ」
そう言ってまた薬と水を飲んだ
和尚は水を飲み切ると俺が持ってきた盆の上に湯呑みを置いた
「ところでなんの薬だったのかね」
『和尚さまの症状に効く薬をそのまま。ところで俺の方からも聞きたいことがあるのですが』
「なんだ？」
『ここ数日は随分お楽しみだったようですね？』
「へ？」
『失礼を承知でお伝えします。俺は阿呆につける薬は持ってはいませんよ？』
和尚は冷や汗を流しながら掛け布団を顔まで引き上げて怯えている
『和尚さま、この症状の原因はご自分でお分かりですね？』
「はひ…」
『…はぁ…金楽寺の和尚さまともあろう人が
“二日酔い”で寝込むだなんて』
「面目ない…」
『全くです。しかもなんですかあの徳利の数は！』
俺が台所で蹴ったのは徳利だった
それがものすごい数で、連日飲んでいたことが窺える
これでは体調不良も起こって当たり前だ
「連日、良い酒を持ってくる友人が多くてついハメを外してしまった…」
『はぁ全く…食堂のおばちゃんから胃に優しいものを預かってきているのでそれも食べてくださいね。そして今後は酒の飲み方に気をつけてください』
「はい…」
和尚は俺に説教をされてすっかり萎れてしまった
はぁともう一度ため息をついて一度僧房を出る
本堂にいる立花先輩にこのことをお伝えするためだ
『立花先輩』
「A、和尚さまはどうだった？」
立花先輩はいつの間にか女装を解いて元の私服に戻っていらっしゃった
綾部は未だ寝たままだ
『学園長先生のおっしゃった通り、大したことない二日酔いでした』
「二日酔い？体の節々の痛みというのは？」
『和尚さまももうお年です。脱水症状があって寝込んでいたのでそのせいで体が痛みを訴えたのでしょう』
良い年なんだから節度もって飲んでほしいよな全く
〜ﾌﾟﾁ裏話〜
意味深な渡し方しましたがちゃんと二日酔いの薬ですよ
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朋香(プロフ) - 空さん» コメントありがとうございます！更新がんばりましょう！この界隈が盛り上がりますように！☺️ (9月10日 19時) (
レス) id: 3e80e4ecfe (このIDを非表示/違反報告)
空 - 面白いです。お互い更新頑張りましょう (9月9日 13時) (レス) id: ffd33a398f (このIDを非表示/違反報告)
朋香(プロフ) - モブさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです☺️今後も長編の予定なので気を長くして待っていただけると幸いです😌 (9月8日 9時) (レス) id: ec537b3781 (このIDを非表示/違反報告)
モブ(プロフ) - 楽しく読ませていただいております。今後も無理せずに頑張ってください、楽しみにしています。 (9月8日 7時) (レス) @page41 id: fca6a78eec (このIDを非表示/違反報告)
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