かわいい（？）後輩と邂逅の段�� ページ3
一年生を覗きに行ってから
つまり新学期が始まってから1週間が経った
未だ一年との交流はない
しかしそろそろ委員会を決めていてもおかしくはない
俺は保健室で薬研を使いながら唐突に思い至った
『…伊作先輩』
「ん？どうしたの、A」
三年生に進級し萌黄色の忍装束を身につける伊作先輩が顔を上げる
よかったですね、その色だったら薬草の汁を飛ばしてもあまり目立ちませんよ
『新入生の委員会決めってもう済んでますよね？うちって新入生は…？』
「あー…」
伊作先輩は気まずそうに目を逸らした
ま、まさか…！？
「保健委員長から聞いた話だと…保健委員会希望者は、いなかった、らしい…」
ガーンとまさにそんな効果音が俺の中に響く
そ、そんな…
薬研が俺の手から抜け落ちてガタンと音を鳴らす
「そ、そんなにショックだったの！？」
『はい…』
伊作先輩の去年の喜び様が今なら納得できる
後輩欲しかった…
しくしくと蹲る俺の背を伊作先輩が優しく撫でる
「元気出してよ、ほら、委員会じゃなくても後輩と関わる機会はあるんだから！」
『…そうですか？』
「うん！合同実習とか、学園内でも会うことはあるでしょ？」
『あー…あの合同実習…』
地獄の様な合同実習を思い出す
いやあれはもはや地獄そのもの
主に七松先輩のせいで
阿鼻叫喚とはまさにあのこと
あの人並外れた体力と身体能力には誰も着いていけないだろう
実際、俺たちはあの実習で物理的に振り回されたのだ
それ以外でも日常的に怪我を拵えて保健室へとやってくるので、俺と七松先輩は割と面識がある
苦無使いとしても尊敬はしているが
あのタフネスには俺の体力じゃあ着いていけないな
「それに保健室には他学年もよく来るし、一年生なら怪我もたくさんするんじゃないかな？」
『ハッ確かに！』
伊作先輩は天才だ！
俺が気を持ち直すと伊作先輩は安心した様に笑った
「Aは良い先輩になれそうだね」
『…伊作先輩みたいな先輩になりたいです』
「Aがデレた…！」
『デレてません』
「もう一回言って！」
『食満先輩みたいになります』
「なんで！？」
留三郎も良い先輩だろうけど〜！とベソかいてる伊作先輩
意地の悪い俺が手本にするには伊作先輩は優しすぎる先輩だ
俺には身に余るだろうか
〜ﾌﾟﾁ裏話〜
一、二年合同実習で六年生組とは邂逅済み
めちゃくちゃな七松小平太はヤバイ奴認識
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朋香(プロフ) - 空さん» コメントありがとうございます！更新がんばりましょう！この界隈が盛り上がりますように！☺️ (9月10日 19時) (
レス) id: 3e80e4ecfe (このIDを非表示/違反報告)
空 - 面白いです。お互い更新頑張りましょう (9月9日 13時) (レス) id: ffd33a398f (このIDを非表示/違反報告)
朋香(プロフ) - モブさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです☺️今後も長編の予定なので気を長くして待っていただけると幸いです😌 (9月8日 9時) (レス) id: ec537b3781 (このIDを非表示/違反報告)
モブ(プロフ) - 楽しく読ませていただいております。今後も無理せずに頑張ってください、楽しみにしています。 (9月8日 7時) (レス) @page41 id: fca6a78eec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
