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「だから！Aちゃんは！
っ幼馴染やん！！
なんで俺が結婚するからってその関係が終わるの！！
生まれたときからずっと一緒にいるんだよ？そんな関係が結婚なんかで変わるわけ無いじゃん！
Aちゃんの代わりなんかいるわけ無いやん！」
今度はしばゆーが机を叩く番だった。
思い切り立ち上がった彼の顔は、つい最近の脱退騒動の話し合いで見せたような真剣なもので。
切れ長の眸が切なげに細められ、照明に照らされては、玉のような涙がキラリキラリと輝いていた。
「っ、裕ちゃんはずるいっ。ずるいげぇっ」
「Aちゃん。前に話し合ったとき言ったよね。
俺は世間がなんと言おうがパパである前に東海オンエアのしばゆーだって。それと同じだよ。
誰が何と言おうが、Aちゃんの幼馴染だよ。
誰に遠慮する必要も何もないし、それだけは絶対に変わらないし変わるつもりはないよ。」
真ん丸い眸を糸のように細くして、小さな口を目一杯開かせてAは子供のように泣き出した。
両手を伸ばす先には、彼女のすぐ前まで来ていたしばゆーが居て。
迷うことなく飛び込んだAの背中を一定のテンポで叩くのだった。
しばゆーの胸の中でヒンヒンと鳴るくらい鼻をすすり上げる女らしからぬ様子が、メンバーの見知ったAとしばゆーの関係で、取り敢えずは修復してよかったと誰もがほっと息を吐いた。
「裕ちゃんは、ずるいげ、ずるいげぇっ。
結婚するって、約束したじゃん。」
少し落ち着いてきた頃、Tシャツの胸元を握りしめながらAは嗚咽混じりに言葉を発した。
「え！Aちゃん、約束ってそれのこと？」
しばゆーは胸の中で自分を睨みあげるAに戸惑いを隠せなかった。
「それ、幼稚園のときにした約束でしょ？」
呆れたように笑うりょうの言うとおり、幼い子供が口にする大きくなったら結婚しようね。
そんな言葉をずっと信じていたのか、と言うお話はまた別の機会に。
(いつであろうが約束は約束やんかっ)
(そんなのAちゃんとっくに忘れてると思ってた…)
(Aは純粋で可愛いなぁ、今から俺と約束せん？)
(てっちゃんとは絶対せん。)
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作者名：むむ◎ | 作成日時：2019年4月14日 14時
