Ⅰ.秘密の７人目【東海オンエア】 (ページ3)

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ゆめまる太り過ぎて２度見したページ3

「…A？」
「いや、本名で呼ぶな。カメラ回ってんだわ。」

へっ！？と裏声を上げる我らがリーダーは、キョロキョロと視線を彷徨わせてカメラを見つけるとさっき以上に目を開かせた。

耳元で叫ばれた彼女は、煩そうに眉間にシワを寄せている。

「虫さん！？

え、じゃあ虫さんは帰ってくること知ってたん！！」

「うん、連絡とってたからね。
『帰るげ』ってきたから、ドッキリでもしようかーって。」

大きく口を開いて立ち尽くすてつやを置いて彼女はソファに腰を下ろした。

右隣にはとしみつがいるが、彼はまだ驚きの渦の中にいるらしい。

信じられないものを見るような目つきで彼女を凝視している。

当の本人は、のほほんと成長を喜ぶ近所のおばさんのような視線でとしみつを見つめていた。

「なんで連絡してくれんだん？」

「いやー？おもろいやんその方が。」

いつの間にか左隣に座っていたりょうくん(さすが伊達男)は、いつに無く真剣な顔で彼女に問う。

軽い調子で返した彼女だが居たたまれなくなったのか座ったばかりのソファから立ち上がって僕の方に駆け寄ってきた。

「何なん皆して！
こんなドッキリ慣れたもんじゃん！」

ねえ？と眉を垂らして同意を求めてくる彼女。

しかし、正直に言うと僕だって先に連絡があったからこうしているだけで、逆の立場だったら皆のように責め立てることは間違いない。

それくらい彼女の帰りを皆が皆して待ちわびていたわけで。

だからこそ、何か罰ゲームが必要だと口にしてみるかとほくそ笑んだ。