◆31 ~A little detour 2~ ページ31
「っ、おま……＿＿＿」
ルビーのような瞳を爛々と輝かせこちらを見つめるA。俺が止めるより先にソイツが動いた。
「っあﾞ…………！！」
首筋に走るずくりとした鋭い痛み。何かが刺さった、とすぐさま理解した。それがコイツの牙だということも。
首筋に走る痛みは別の感覚に変化していく。やった事は無いが、まるでヤクのような。
甘い感覚が身体を駆け抜けたのが分かった。
痛みと快楽が同時に走り、どんどん身体を支配していく。今コイツに喰われている、と嫌でも理解せざるを得なかった。
身体に熱が集まってゆく。剥がそうにも馬鹿力と身体から力が抜けるような感覚にどうする事も出来ない。
ぢう、と血が吸われる感覚に身を捩りながらごく、ごくと自らの血を嚥下する様を見て未知の感情が溢れた。
訴えて、終わる時間じゃなかった。
……段々と思考することすら覚束無くなってきた。それでも目の前の捕食者は満足していないようで、絶対離すまいと強く強く留められる。
(ヤバい、これ、意識飛ぶ＿＿＿＿)
暗転した。
×××
「＿＿＿あ、俺……？」
目を覚ますと目の前には目に涙を溜めているA。
『う、かくちょう、ホントにごめんっ……！！全然記憶ないんだけど気付いたら鶴蝶が腕の中でぐったりしててっ………』
(……マジか、記憶無いのか)
酔ったら記憶飛んでこんな感じになってしまうから三途は止めろって言ってたのか、とやっとクリアになってきた頭で理解する。
「なんだ、その……、気にするな」
『でもっ……』
「秘密、な？」
そう言うとAは少し照れたような顔をした。……アイツらがコイツにハマってる理由、なんかわかった気がする。
《後日》
三途「なんだそのえっぐい噛み跡……」
鶴蝶「……秘密だ」
﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋
不思議の国の有栖さん様、リクエストありがとうございました！
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るな(プロフ) - 更新頑張って下さい！待ってます( *´꒳`*) (7月3日 19時) (
レス) @page33 id: 2ee13aea9b (このIDを非表示/違反報告)
Rii - めちゃくちゃ面白い･･･。無理なく更新頑張ってください！ (2022年9月17日 9時) (レス) id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
暗闇 - 二回目のコメント失礼します。凄い良かったです。私も書けたら良いのに。私前も言ったけど文章力ないんですよ。なのですごく尊敬します。気を付けているところとかあるんですかね？ちょっと教えて貰えませんか？無理だったら無視してください。頑張って下さい！ (2022年1月2日 22時) (レス) id: b5b1838b31 (このIDを非表示/違反報告)
きなりんご - 蘭が裏切り者の血をつけてたまたま夢主の前に現れて血吸われてうっかりチューしちゃうのが見たいです。(できたらで大丈夫です！無理だったら飛ばしてもらって構いません！！) (2021年12月30日 20時) (レス) @page32 id: 9db0d30607 (このIDを非表示/違反報告)
あーやん - 3轍してボロボロのココの血をうっかり飲みすぎてココが貧血になる話が見たいです (2021年12月27日 12時) (レス) id: 89f81ee141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー。 | 作成日時：2021年12月5日 23時
