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▼タケミチ side
「心肺停止!意識レベル低下!!!」
「思ったより出血が多い…!!!」
「病院まであとどのくらいだ…!?」
嫌な言葉が飛び交う救急車内。
皆ズタボロだったけど、やっぱりAちゃんが一番重傷で、さっきまで気丈に振る舞ってたのが嘘みたいに固く目を閉じていた。
顔に生気は無く、まるで童話の眠り姫みたいだった。
Aちゃんは、こんな所で死んでいい人じゃない。
ドラケン君は救えた。でも、Aちゃんが死んで良いわけじゃない。
Aちゃんの死、それはつまりマイキー君の闇落ち…そしてヒナの死にも繋がる。
生きてくれ、と心の中で何度も何度も唱えた。
「嘘だよ…、嘘って」
「そんな…」
「心肺停止って」
さっき医者に言われた「覚悟して下さい」という言葉。嫌な汗が流れるのが分かった。
「タケミっち」
「御坂は!?」
「無事か!!?」
「三ツ谷」
「ぺー!!」
合流してきた2人に事情を話す。
「クソっ」
「嘘だろ、キヨマサから、ドラケンを庇って…」
「病院つく前に……もう脈が」
「
ダン、と壁に拳を打ち付けるドラケン君。
「タケミっち」
「マイキー君」
「Aちゃんが!!!」
「聞こえてたよ、待合室どこ?」
「マイキぃい」
「マイキーっ!!」
「マイキー!!オレ……!!」
「みんなうるせぇよ」
「病院なんだから静かにしろ!」
みんなを諭し、手術中の赤いランプを見上げるマイキー君。
「こんなトコで死なねぇよアイツ…Aは」
「コロッと出てきて、また笑った顔、見せてくれるよ。アイツは、そーゆー奴、だろ?」
「だから、Aを信じろ」
マイキー君のその言葉は、まるで自分に言い聞かせているようだった。
やっぱ強ぇなマイキー君は…。
手術中の赤いランプが消える。
「一命はとりとめました」
「手術は成功です」
「よーーっしゃあぁああ!!!」
大きい雄叫びを上げた。
いつの間にか雨は止んでいて。
8月3日を乗り越えた。ドラケン君もAちゃんも死んでない!!
”ドラケン、御坂Aを守る”、ミッション成功だ!!!
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沙耶(プロフ) - とっても面白いです!他の作品も読んでいて楽しいです。出来ればこちら更新してくださると嬉しいです。未来のことも気になりますし! (2022年9月25日 22時) (レス) @page31 id: 5943b8e857 (このIDを非表示/違反報告)
Rii - 本当に面白い・・・。続きを更新してくださるとすごく嬉しいです・・・! (2022年9月17日 13時) (レス) @page31 id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます。drem要素はナシですがkkak要素は少しだけ入れようと思ってます;; (2021年12月5日 21時) (レス) id: 360fc9d44a (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 素敵です!一つ質問ですがこれって、ドラエマやココ赤はありですか? (2021年12月5日 19時) (レス) @page28 id: 84912e6348 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!頑張ります( ; _ ; ) (2021年12月3日 22時) (レス) id: 1410bbb1e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆー。 | 作成日時:2021年11月15日 18時