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はあ。
私は、窓の外を見つめ、溜息をつく。
たくさんの吸血鬼がウロウロしていた。
なんだか、慌てているようだ。
そして、この中でどんくらい死んじゃうのかなー。と、暗い事を考えてしまう、自分を殴り倒したいところだ。
クルルから、名古屋決戦の命令が下った。
今回は、彼女もくるようだ。
もう、本当に心配になってくる。
サングィネムは大丈夫なのだろうか。
『あの人にもう一度会いたい』
消えかかった短冊の文字を書き直す。
空。そんな名前の彼は、柊天利と言う男に毒殺された。
表向きだと、病死だけど。
一瀬グレンのおじいちゃんにあたる人で、でも二十三で死んでいるのだから、きっとグレンは会ったことはないと思うが。
聡明で、強い人だった。
今更なのだが、私は吸血鬼だ。
1291歳である。
第十三位始祖のクローリーより、一応長生きだと……思う。
私、彼の年、知らないからなぁ。ってか、真面目にここまで自分の年を覚えている、吸血鬼は私くらいだ。
はあ。
剣鬼と言う剣を携え、私は戦場に向かう。
……その途中である。
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作者名:yuiyui(*^_^*) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yokaihu/
作成日時:2015年12月15日 18時