【w.r.w.r.d.!】Mi sta cercando (ページ5)

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『トントン……って、うわっ!?』

凄まじい勢いと力でグルッペンから引き剥がされる

トントン
「グルさんグルさん
あんただけでも俺は許さんよ」

グルッペン
「Aと遊んでやれと言ったのはお前や
第一、トントンがどうとか言うわけでもなく……
Aを離して頂きたい」

トントン
「……俺もアンタの気持ち知ってながら言ってんの
Aはあんたのもんじゃないねん」

グルッペン
「ほぉー、童帝が何か騒いでおる」

トントン
「今それ関係ないやろ!!」

グルッペン
「勇気もないくせよう言うわぁ」

トントン
「……!!」

すると、なんら心当たりがあるのか、ピタリと動きの止まったトントン

グルッペン
「まぁ、最悪誰かの理念でも構わない
俺からしたら理なんぞどうでもええんやけどな！
Aが欲しいだけや！以上!!」

突然の告白についていけなかった頭は余計についていけない
例えそれがたった刹那だろうが、私にとってそれは相当長い時間に感じた
仕方ないよね
ほぼ家族のように慕ってたこの人がいきなりだよ？

そんなこと考えていると、突然トントンの腕がきつく、更にきつく私を抱きしめた
苦しっ……

『ちょっ、トントンっ……』

トントン
「たとえあんたがなんと言おうがコイツは渡さん
俺が勇気ないとか適当なこと勝手にほざいてればええねん、その間にかっさらってくわ」

睨むようにグルッペンを見つめるトントン
間にいる私は気迫に押されて何も出来ない

どうしよう……

グルッペン
「A」

『は、はい!?』

グルッペン
「……俺は、お前が好きだ
出来れば、俺と生涯生きていてほしい」

ずいっ、と近寄ってきたグルッペン
すると、私の意思ではなく、トントンの意思で、後ろに下がる
引かれるように下がった私を見て不満げなグルッペン
そんなのどうでもいいとでも言うように、トントンが私の頭を己の方へ向けて話し始めた

トントン
「すまん、グルさんみたいに凄いことは言えん
けど……俺はAのこと、めっちゃ好き
誰にも渡したくないねん
……俺と、一緒にいてくれん……？」

やばい、混乱してきた

グルッペン
「ゆっくり選べばいい
どうせ俺だが」

トントン
「いや待て、最悪どっちも選ばん選択肢」

グルッペン
「そしたらどっちもという選択肢は」

トントン
「流石にないやろ」

グルッペン
「せやなぁ……」

呑気に話してるけどさ
実際

選べないんだよなぁ

Das Ende