キライ、キライ？ ページ38
辺りはもう明るくなっていた。
周りを見わたしても誰もいない。
足元に沢山の死体が転がっているだけ。
「モウオワリカ。」
そう言って溜息をついた時、足に力が入らなくなって座り込む。
視界がぐにゃりと歪む。
目眩、過呼吸、頭痛、寒気。
急に辛くなって雑草の沢山生えた地に倒れ込んだ。
「ハッ、ハッ、ッ！」
荒く息をする。
そこで視界はシャットアウトした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開けると知らない木の天井があった。
「ここ・・・どこ」
小声で呟くと、奥から50歳くらいのおじさんが現れる。
『あ、起きたかい？大丈夫か？体中ボロボロだったぞ。』
「助けてくれたのか？」
『そうだよ。感謝しろ？あ、とりあえず顔洗ってこいよ。汚れまくってるよ。』
そう言っておじさんは自分の頬をトントンとつつく。
おじさんに案内されて洗面所までいった。
鏡を覗き込む。
綺麗な赤だった私の目は、血によって赤黒くなっていた。
・・・これが人殺しの目か。
私は、人殺しになってしまったのだ。
味方まで殺した、通り魔大虐殺事件の犯人になってしまったのだ。
私がここに居たら、私を助けてくれた親切なおじさんまで殺してしまうかもしれない。
町にいる何もやっていない純粋無垢な子供達まで殺してしまうかもしれない。
私はここに居てはいけない。
『おーい、俺買い物行ってくるからなー。無理に動くんじゃねぇぞー』
リビングの方からおじさんの声が聞こえ、続いてバタン、とドアが閉まる音がする。
鍵を締める音はしなかった。
ごめんね。おじさん。
全部みんなのためなんだよ。
相棒のナイフが腰についていることだけ確認して、おじさんの家から出た。
ふと右肩を見ると血で濡れたa国の紋章のワッペンがあった。
「申し訳ありません、国王様。私はもうあなたに忠誠を誓うことはできません。」
ナイフでワッペンを引きちぎる。
ワッペンを、ワッペンとわからないくらいに小さく切り刻んで、川に流した。
ここから私は仕事をしなくてはならない。
戦いの技術を生かせる仕事の方がいいだろう。
暗殺者、なんてのをしてみようか。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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