3人目 ページ4
タッ、タッと音を立てて、軽やかにAは屋根の上を走る。
太陽はもう全く見えない。
真っ暗で、聞こえてくるのはホー、ホーというフクロウの鳴き声と、本当に僅かなAの足音だけ。
Aが城がよく見える木の上に登ると、城の前には1、2、3人の人影。
人影の正体は近接最強といわれるコネシマ、シャオロン。そして暗殺部隊隊長であるゾム。
そのような厳重体制で城を守っている理由は、言われなくとも分かるだろう。
昨日、狐面の怪しい女が城下町を歩いていたのである。
狐面と言われれば「妖狐の暗殺者」というほど、Aの名前は世界に広まっていた。
それはもちろん、冷酷に任務を成功させる、完璧の暗殺者として。
そんな奴がいきなり城下町に現れれば、これだけ警戒するのも当然である。
Aはそんな彼らを見て、怪しげな狐面の下でニヤリと笑い、呟いた。
「こんなに警戒してくれんだ。俺も偉くなったなぁ。嬉しいわ。今日は、どんだけ持ち堪えられんだろうな。ククッ。」
彼女は狂っていた。
いつものような平常心、冷静さ、そして彼女の持ち前である冷酷さは何処にも無かった。
Aの頭の中にあったのは興奮、喜び、そして狂気。
明らかにいつものAとは違った。
「あア、隠れるのナんてめんどくさいヤ。」
そう言ったAは抑えていた気配と殺気を一気に出した。
いきなり気配と殺気を感じれば、誰でも驚くだろう。
我々国の幹部である彼らもそうだった。
kn 『！？この殺気、なんや！？尋常じゃないで。』
sho『とうとう奴のお出ましか？や、でも奴の戦い方はこんな真っ正面から来る戦い方じゃないはずやで！？』
zm『どんな戦い方でも奴は奴や。全力で行くで！！』
彼らは息を飲んだ。
そんな彼らを見てAは体を震わす。
「あア、イイネ。そノ感じ。楽しまセてくれヨ？」
Aは狐面を押さえ、木から飛び降りた。
「こンにちハ。皆サマ。今夜ハ楽しもウね？そしてゆッくリ休んデね。」
そう言った途端、Aは手元のナイフを投げる。それは彼らの手元の武器に直撃し、武器を落とした。
カラン。
ナイフが5本、銃が一丁、剣が一本、軽やかな音を立てて地に落ちた。
彼女の手捌きは格段に上がっていた。
彼らは青ざめ、彼女は面の下でニコリ、と笑う。
かのジョハ、くるッテいタ。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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