12人目 ページ13
朝食の時間が終わると、彼女は部屋に向かう。
ご飯はメイドさんが温め直してくれるとのことなので、部屋で待っていることにした。
ドアを開けると相変わらず殺風景な部屋。
窓に目をやると、小鳥が窓をつついていた。
「どうしたんだ。餌が欲しいのか？」
窓を開き、腕を伸ばすと小鳥は素直に腕に乗った。
「んー、あ、パンがあったな。お前にやるぞ。」
彼女は非常食として持っていたパンをちぎり、小鳥の目の前におく。
小鳥はパンを何回かつつき、食べ出した。
「・・・可愛いな。」
今まで彼女はこんなに動物を可愛いと思ったことがなかった。
彼女は窓の外に手を伸ばし、折れていた木の枝を拾う。
机の上に木の枝を立たせると、そこに小鳥をとまらせた。
「飯食べ終わったらグルッペンに飼っていいか聞いてみるか。」
彼女がそう呟くと、ドアが叩かれた。
朝食を持って来てくれたメイドだろう。
「入ってくれ。」
『失礼します。』
髪を肩の辺りまで伸ばしたメイドが入ってくる。
『フォック様でよろしいでしょうか。朝食をお持ちしました。』
メイドはAの前にあるテーブルに湯気のたった朝食を置く。
『フォック様の専属メイドに選ばれました、アンネと申します。しばらくの間、微力ながらフォック様のお手伝いをさせていただきます。よろしくお願いします。』
アンネはニッコリと微笑む。綺麗で、純粋な笑顔。その笑顔は誰もを魅了する。
「よろしく、アンネ。あ、インカムの番号を教えてくれないか。色々聞きたいことが出来るかもしれないから。俺は14ね。」
an『もちろんです。私の番号は017。メイド長であるミシェルさんの番号は001です。何か困ったことがございましたら、いつでもすぐにお呼びください。それでは、失礼します。』
そう言ってお辞儀をしたアンネは部屋の外に出て行く。
ドアが閉まったのを確認したAは、仮面を外し、温かい朝食を口に入れる。
「・・・うまっ。」
依頼のお陰でお金には困っていなかった彼女だが、ここまで美味しいご飯は食べたことがなかった。
普段は少食である彼女も、今日は一皿ペロリ。
これをひとらんらんが聞けばさぞ喜ぶことだろう。
「さ、グルッペンのところに行かなくちゃな。」
仮面をつけた彼女は小鳥を手にとまらせ、立ち上がる。
腕をしきりにつつく小鳥を見て、彼女はクスッと笑った。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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